6099 エラン コロナ禍で需要拡大 by Ono

6099 エラン コロナ禍で需要拡大

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以前、掲載したレポートのフォローレポート

以前のレポート
・6099 エラン 入院セット提供 猛スピードで全国へ配布体制構築 by Ono (2019年4月15日) 

・6099 エラン 長期的な成長の足場固め進む (2020年3月12日)

ポイント
 入院セット(CSセット)のリーディングカンパニー
 コロナ禍でCSセットの需要拡大
 新サービスを開発し付加価値を訴求
 一層の拡大には他社との連携も視野に

<事業概要>

まず、同社の事業とビジネスモデルを過去レポート、会社資料を引用しながら確認する

〇事業内容

CS(ケア・サポート)セットの提供

 

 

患者が病院・医療施設に入院する際に
”手ぶらで入院” ”手ぶらで面会” ”手ぶらで退院”
できるために、
入院生活に必要な日用品をセットにして1日単位で提供する。
資料では標準的なプランを説明しているが、
約1,500あるアイテムの中から、導入する病院にあった内容、価格のセットを決定する。
各病院で全く同じ内容、価格の病院はほとんどないという。
例えば、
・比較的収入が低い患者層の病院では低価格のセット
・反面、収入が高い患者層の病院ではでは質を重視したセット
・精神疾患の病院では、明るめの衣類、タオルのセット
などその条件は様々で、導入する際に病院と相談をして決定する。

〇ビジネスモデル

入院患者は
・エランと直接契約
 エランにサービス利用料を支払う
 病院との契約、代金の受払は発生しない。

病院は
・エランの入院患者にCSセットの説明
・申し込み受付
・CSセット等の配布、回収
を行い、業務委託手数料を受け取る
病院自身がやればよいのでは?
と考えてしまうかもしれないが、保険外の収益を得ることに対して行政は厳しい。
エランのCSセットを導入することで低価格で安定供給が可能となる。

エランは
・病院にCSセットのプラン設定
・患者との契約、問い合わせ対応
・リネン業者へCSセットの提供を依頼、洗濯代金の支払い
と、病院、患者、リネンサプライ業者の間に立ち、取りまとめる。

WIN-WIN-WIN
患者、病院、リネンサプライ業者の三者にとってメリット

 

〇患者にとっては負担軽減


・手ぶらで入院
・家族、親族にとっては安心して任せられる
 これがないところでは、例えば1週間分のタオルや衣類、日用品をまとめて
 準備して、定期的に1週間ごとにお見舞いにくる必要がある。
 近所であればよいが、遠隔地に住んでいればその”義務お見舞い”の負担は小さくない
 

〇病院・介護施設にとって本業専念

・看護婦、看護師さんなど現場の方が本来の業務に専念できる

 様々な業務を少人数で行っており、リネンサプライについての業務が軽減し
 患者本人に向き合う時間が増える

・衛生面を維持できる

 入院セットと持ち込みが混在すると業務が煩雑になるため
 ELANのセットを導入している病院では利用を推奨してもらっている。(強制はできない)
 例えば
 等潤病院では入院に際して
 病衣(パジャマ)、タオル、アニメティセットについて
 ”院内感染防止のため、(株)エランが提供する病衣、タオル、アメニティセットをご利用頂きます。
 お持込はご遠慮頂いております。”
 http://www.jiseikai-phcc.jp/tojun_hospital/hospitalization/expense/
 こういった病院が増えている

 同社は病院とすでに取引関係のあるリネンサプライ業者をそのまま利用する。
 リネンサプライ業者にとっては
 ・新たな収益源を得られる
 ・病院との関係もより強固になる
 ことで事業の安定につながり、病院との取引関係を継続したうえで、さらに付加価値のあるサービスの提供に関わることになる。

この三者の間に立つのがエランであり、
WIN-WIN-WIN
が同社の成長の源泉である。

 

<業績推移>

 


新規サービスに投資をしながら、業務効率化をすすめ毎年営業利益率を改善している。

 

〇契約数推移

施設へのCSセット導入状況
病院向け(50床以上) 開拓率13.4% 普及ステージに入り順調に導入が進んでいる
介護老人保健施設(50床以上) 開拓率 5.6%

・新型コロナウイルスの影響について
導入済みの病院の利用率が高まった一方で、営業面では影響がでている。
順調に導入数を伸ばしているものの、4月以降の営業が十分に行われなかったため下期の導入数の増加については慎重に見ている。

〇CSセット R CSセット LCの標準導入の進捗について

 同社はCSセットR、CSセット LC をCSセットの付加価値商品として展開している。
導入済みの施設は利用率が高まっている。
病院向けにCSセットR、介護老人保健施設はCSセットLCを標準として営業をしてきた。
これまではCSセットR、CSセットLCをそれぞれニーズの合いそうな施設ごとに提案していたが
4月からは標準で保証が入っている商品として提案している。
4月からの営業の効果は7~9月から現れるだろうとのこと。コロナ禍による営業の状況次第では第4四半期10月以降になる可能性もあるだろう。

 CSセットRは入院費の未収対策に手間がかからず、連帯保証人いなくてもスムーズに入院できるもので、CSセットLCは器物損壊費用の補償が得られる、ということで通常の営業状況で説明ができれば導入に進む可能性は高いとのこと。

*CSセット R 入院費保証
 CSセット LC 器物破損補修費保証

<2020年12月期第2四半期 実績>

2020年12月期第2四半期決算説明(音声)
https://webcast.net-ir.ne.jp/60992008/index.html

〇コロナ禍で需要拡大し、上方修正

 2020年12月期の第2四半期(単位:百万円)
売上高 12,162 (前年同期比 +17.6%)
営業利益 985 (同 +27.1%)

*前回予想
売上高 11,710
営業利益 800

通期見通し
売上高 25,000(前期比 +16.2%)
営業利益 1,800 (同 +20.6%)

通期見通しに対する進捗率
売上高 48.6%
営業利益 54.7%

コロナ禍で導入済みの病院の利用率が高まったことが増益率増につながった。
家族等の面会に制約がありCSセットの利用率が高まっているとのこと。

 

<成長戦略>

①CSセットの統一ブランドで全国展開の体制整う
②新サービスの追加による付加価値を訴求
③一層の普及に他社との連携も視野にサポート部門を分社化

①CSセットの統一ブランドで全国展開の体制整う

 エルタスクとの合併を終了し、ブランドをCSセットに統一して営業展開をする。
営業体制を整えるため積極的に採用を進めており、今年は22名採用。
来年は40名以上採用し、20拠点に各2名程度を増員したい考え。コロナ禍で大企業が採用を控える状況で同社の採用にはプラスに働いている状況。現在、130名いる営業社員の半分が3年目以内の若手である。同社は長期的な成長のために、社員教育に注力している。新卒採用からOJTを中心とした教育でじっくり2年から3年かけて一人前になるとのこと。今後、若手中心の営業の成果が業績に現れることが期待される。

②新サービスの追加による付加価値を訴求

 CSセットの一層の普及を目指すが、安売りはしない。
 CSセットを中心として、周辺の”困った”を解決するための新サービスを開発し、CSセットと併せて提供して付加価値を高める。


リリース済みのサービスの主なものを紹介する。

〇クラシコ

クラシコは商品開発力があり、業務提携によりデザイン性が優れているものを提供する。
デザイン性の高い患者着のニーズがあり、来年の4月からCSセットに加えるために現在、商品開発を進めている。また、患者のニーズに答えるだけでなく、提供する施設数が少ないリネン業者はコロナ禍で厳しい経営状況におかれている。そういうところに一部の業務を依頼するなども考えている。

〇キクミミ


 CSセットの利用者の困りごとの相談をうけ、整理して司法書士の方、弁護士の方などに紹介するサービス。入院して、様々な困りごとがあっても相談先がないことに気付く。病院に相談してもわからない。CSセットで利用したエランであれば安心して相談できる。

月間23.6万人の利用者がいるのが強みであり、相談に応えられる紹介先のネットワークの構築が進み、サービスを開始した。CSセットの利用者は相談60分は無料とする。ビジネスが成約になったら手数料をもらう。
現在1日数件から数10件問い合わせがあり、送客している。

③一層の普及に他社との連携も視野にサポート部門を分社化

 CSセットの一層の普及を目指すが、自社だけではカバーできない部分は他社との連携も視野に入れている。長期にわたって提供してきた実績から、何が問題になるかを理解しており、カスタマーサポート業務を受託することによってCSセットの拡大に寄与したいと考えている。

<バリュエーション>

時価総額 757億円
株価 2,500円
会社予想PER 63.1倍
PBR 14倍
配当利回り 0.4%
配当性向 27.8%

成長株投資, 銘柄研究所

Posted by ono