2175 エス・エム・エス 成長シナリオ不変 フォローアップレポート by Ono

長期成長企業投資を考えるとき大切なこと

これまでも度々書いてきたことだが、改めて整理すると

・需要が大きい、強いこと
・需要の成長が続くこと
・代替が難しいこと
これらのことは
・価格が維持できること、さらには値上げができること
・供給数量の成長が期待できること
ということにつながる

相場のテーマはその時々で変わるが、長期的に不変のテーマにかけるのがよいのではないかと考える。
安心して投資できるとともに理解も深まる。また、関連する企業へ投資対象を広げることができる。

長期的に不変のテーマ=社会の課題解決に時間がかかるもの

例えばエス・エム・エス
私が一番最初に書いたレポート2017年8月31日
https://double-growth.com/2175sms/

同社が解決に寄与する社会問題は
・介護職の人材不足
・介護事業者の経営改善

圧倒的な人材会員データベースを保有し、高いシェアで他社に対する優位性あり。

成長シナリオに変化はない

〇株価
レポート作成日 2017年8月31日の終値 3,555円
高値 4月10日 4,920円
直近 2018年6月15日終値 4,260円

期間のパフォーマンスは約+20%

 

〇2018/3期のポジティブ

 キャリア分野、介護事業者分野共に20%程度の成長を達成。
引き続き高い成長が期待できる。

キャリア分野:
特に介護キャリアは前期比45%増と高い成長。
介護職向け人材紹介が成長をけん引した。

介護事業者分野(”カイポケ”システム):
ファクタリングニーズ強く、アドオン機能の利用も増え、徐々に単価上昇傾向

〇2018/3期のネガティブ

増収増益だが計画比未達
   計画 実績(単位:百万円)
売上 27,804 26,611(計画比-1,193)
営業利益 4,378 4,021 (同-357) 

未達要因① キャリア事業の遅れ=計上タイミングの違い
人材紹介が伸びている。
求人広告:求人広告に対する応募があった時点で課金計上
人材紹介:入社タイミングで計上(応募の後、面接などを経て入社となる)

未達要因② システム障害による解約
8月にシステム障害が発生し、一部顧客が解約した。
元々オンプレミス(自社保有システム)で運営していたが
利用が急増してシステムダウン。
現在はAWSへシステム移行し、ユーザー増加、利用集中にも
柔軟に対応可能な体制をとった。
その後新規獲得は順調に推移している。

〇競合他社の脅威

 依然として競合が同じ市場に注力してくる状況は見られない。
 むしろ、人の配分を弱めている状態。
 多くの業界で人材不足の状態であり、紹介する人材の年収で手数料が決まる
人材紹介事業において、年収の低い、介護職員の人材紹介にあえて注力することは
考えにくい。

<ポジティブ面の変化>

〇成長シナリオの見直し
介護向け人材紹介が伸びており、特に、2017年3月期に本格展開開始した
”介護職向け人材紹介”の成長余地を上方修正。

メディア(求人情報広告カイゴジョブ)が主体だったが
ナース人材バンク(看護師人材紹介)と同様の規模(80から90億円)と捉え
今後注力する。

キャリア分野全体の成長シナリオを見直し、人材配置も人材紹介へ徐々にシフトする。

〇四半期業績の偏りが緩やかになる
 成長を牽引するキャリア事業。
特に求人情報から人材紹介が伸びれば、
収益性が高まることに加え、
人材紹介は通期で発生するため、
求人情報では売り上げが少なかった2,3四半期の売り上げも計上されることから
これまで第1、4四半期に偏っていた売上が緩やかになる。

〇海外:利益寄与は当面先-プラットフォーム価値を高める投資を継続
メロリタを買収
 グローバルキャリア事業を強化
 マレーシアの人材をサウジアラビアの介護事業者に送る。
 買収により二国間の紹介ノウハウ(ビザの取得、出国、オペレーションノウハウ)を
 獲得した。
 サウジだけでなく紹介先の国を増やす方針
海外の利益寄与には時間を要するが将来の成長の柱として期待。

<ネガティブ面の変化>

短期的だがネガティブ要因2点
〇第2四半期累計が二桁の減益
 同社の成長のボトルネックは人材。
キャリアパートナーの増員により、人件費が大幅に増加する。
長期的にはポジティブだが、短期的に業績を下振れさせる要因。
成長に必要な人的投資であるが利益の計上時期によっては四半期ベースで
業績のブレも予想される。

〇海外買収企業の事業進捗
 上記のポジティブ面でもある、将来の成長が期待できる買収だが、
海外企業の買収には不確定要素がつきまとう。
現時点では収益貢献時期は不確定で、時間を要することも予想されることは
想定上に時間、資金がかかるようであればネガティブ要因と捉えられそうだ。

以上

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