2453 JBR 『困っている人を助ける』ストックビジネスで安定成長! レポートby相川伸夫
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目次
- ーはじめに-
- JBRって何の会社?
- ビジネスモデル
- 事業・サービス概要
- JBRの強み
- 提携拡大での成長戦略
- 将来のJBRの姿
- 株主還元
- 業績とバリュエーション
- IRセミナー告知
- 参考資料各種
1、―はじめにー
JBRという社名は『ジャパンベストレスキューシステム』株式会社が正式名称であり、現代表である榊原氏が創業されました。
同社の事業領域は創業時からシナジーの有る分野に拡大していき、今後も益々サービスが拡大していくことが見込まれます。
PLヒットの仕方や事業細部や各サービス等を全て理解しようと正直複雑で説明も長くなりますが、今回の記事では全体を単純化して簡潔明瞭な内容でまとめていますのでご安心ください。
一番伝えたい大事なところは3つ!
売上・利益の大部分が非常に質の高いストック性で占められている 保険事業が絶好調がゆえに新規加入者が増える分だけ将来の保険請求に備えて引当金が計上され、利益が一時的に減少して見えてしまう構造 財務堅調かつ、IRに大変熱心で株価意識もある経営・株の玄人
細かい話まできっちり理解されたい方はシェアードリサーチよりフルレポートも出されているのでこちらを参照頂ければと思います。
2 JBRって何の会社?
◆JBRグループ事業内容
- カギ、水まわり、ガラス等の生活トラブル解決サービス
- あらゆるメーカーの住宅設備を対象とする延長保証サービス
- 家財保険を中心にユニークな商品を多数展開する保険サービス
3 ビジネスモデル
◆22年9月期事業セグメント構成
会員 : 55%(53%) 保険 : 30%(21%) 保証 : 8%(31%)
今後においても利益牽引としては会員事業(月額・年額を事前に支払い、住まいトラブルに備えるサービス)が安定した成長を続け、保険事業(損害保険に当たる家財保険+新メニューの少額短期保険)が売上を大きく牽引していくと思われます。保険事業の性質として新規加入者が入ると責任準備金という将来の支払いを事前に引当金として費用計上をするので利益的にはマイナスに見える特性があります。この保険事業によって同社のバリュエーションは困難になってしまうのですが、安定して利益貢献してくるので心配はいりません。保証事業については主に住宅機器の10年保証であったり、家電量販店での延長保証サービスを同社が担っています。
JBRのビジネスモデルの最大の特徴は販売も施工も基本原則はパートナー企業に任せている事です。
JBR本体としての固定費は日本TOPのコールセンター(家のトラブル、設備機器、各種保険等)の運営費用です。他のコストとして大きいのは会員事業でのサービス利用によって変動費用が発生するモデルです。
トラブル解決の会員事業規模も日本で断トツTOPであり、長年にわたるトラブル解決実績とノウハウ、統計データが非常に大きな強みに持ちます。規模の経済によるスケールメリットと効率化を進める事で売上が上がる分だけ利益率も上昇し、販売・施工も外部のリソースを十分に活用するので成長余地も大きい会社となっています。
4 事業・サービス概要
① 会員事業
会員事業では家のトラブル対応(主にカギ紛失・水回りトラブル・ガラス割れ)する事業であり、その特徴は年額・月額契約になっています。
サービスを受ける個人側のメリットとしては、事前契約をしておくことで一回利用するだけで元が取れるというコスパの良さ(出張料・作業料金が無料)があります。
この分野の駆け付けサービスはネットで調べるとたくさん企業が出てくるのですが『料金トラブルに巻き込まれやすい』という実態があります。これを回避出来て安定した品質のサービスを受けられるメリットは大きいでしょう。悪質業者は困っている時を狙ってやってくるので、通常時は引っ掛からない自信がある方でも緊急時にはそうはいきません。
不動産会社・不動産オーナーにとって会員サービスに加入して貰えるメリットは大きいです。トラブル対応時の負担軽減もありますし、紹介手数料としてもいくらかがバックとして入るというものであり、提携会社は右肩上がりで増加していっています。
市場環境としては、今後さらに人口減少以上に世帯数増&高齢単身世帯増によって『困る人』は増えていきます。それによって業界TOP(業界1位のJBRは業界2位のアクトコールを21年9月に100%連結、22年10月に合併)であるJBRの存在感は益々強まっていきます。潜在市場としての国内全世帯数が5970万世帯であり、この内獲得済み会員である170万件は2.85%でしかありません。今後も様々なチャネルを使っての会員拡大も見込めるでしょう。
ちなみに会員料金が売上であり、出動費がコストという構造です。
② 保険事業
↑※21年9月期データ
JBRの保険事業は少額短期保険業界の中で存在感を増しています。
国内にはそもそも100社ほどの少額短期保険会社があり、その多くが保険商品1つや2つの所、JBRは12もの商品サービスラインナップを持っています。これは業界TOPとのことです。現在の保険事業での収益は、家財保険「新すまいRoom保険」が8割を占めています。
近年のJBRの業績で利益がイマイチに感じられてしまうのは、保険の新規加入が伸びると引当金を費用計上として前食いさせなければならないので、こちらが大きく影響しています。
他にもユニークな保険がたくさんあります。ご興味がある方は下記URLをご参照ください。
http://www.japan-insurance.jp/index.html
③ 保証事業
主には新築戸建て・マンションでの住設機器に対する最長10年に及ぶ延長保証がメインの収益になっています。
現金が先に入ってくるCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)も極めて良いビジネスです。
住設機器以外にもヤマダデンキ等家電量販店での延長保証収益もジャパンワランティサポートの売上27%ほどを占めており、今後も安定して成長していくと思われます
5 JBRの強み
ここまでの説明でも伝わってきたかと思いますが、
・圧倒的なコールセンターを始めとするサポート力・消費者・提携企業からの絶大な信頼・長年の実績でのトラブル率や故障率のビッグデータ情報・ビジネスがそれぞれシナジーを生む業界TOPプレーヤーという立ち位置
にあると考えます。
6 提携拡大での成長戦略
JBR以外にも国内で会員を獲得している事業・サービスを運営されている企業は数多く存在します。その中でもJAFの会員2000万人の存在は大きいです。こちらとも先日新規提携のリリースが出ました。この後控えている提携も数多く進んでいるとのことですので成長は加速するステージに入っていると感じます。
7 将来のJBRの姿
現在のJBRの抱えている会員総数は394万件です。ラストワンマイルまで手が届く同社の圧倒的優位な立ち位置を今後はさらに活用して既存事業のさらなる発展に加え、新規事業での成長も狙っていきます。
会員数が増大していくことで同社の売上は増大していくとともに、スケールメリットと効率化が働くのでコストは低減できる公算(固定費である人員も売上成長よりも少なく済む)が高いので普通に考えると利益率はさらに上がっていくと期待できるでしょう。
8 株主還元
JBRは全てのステークホルダーに対して真摯に向き合っている素晴らしい会社です。それは投資家・株主に対しても同じです。
8期連続増配(予定)となっており、配当性向も50%を掲げています。今後も業績成長に合わせて還元も増大するので企業のEPS成長が我々投資家にとってのインカム収益成長にもなるので安心して経営を応援できます。
9 業績とバリュエーション
https://kabutan.jp/stock/finance?code=2453
増収に関しては前述したように大変好調な推移です。一方の利益に関しては保険での引当金や事業再編に絡んで不採算事業を譲渡したり、MAでの費用などもあり分解して100%を理解するのは困難です。
同社に関してはそうした細かい数字を追うよりも全体感としての把握のが大事だと考えます。向かっている方向や環境は極めて良いと感じています。2030年に会員数が約3倍になった時には売上利益も今の位置とはステージが大きく異なり、配当も増大し、株価も上がっていることが大いに期待できます。
10 IRセミナー告知
11 参考資料各種
1、JBR 資料各種
https://www.jbr.co.jp/cms/wp-content/themes/jbr-cojp/pdf/ir_info/integrated-report01_2022.pdf
https://finance.logmi.jp/377488
https://www.jbr.co.jp/services/member/
http://www.japan-insurance.jp/index.html
https://www.jpwsp.com/service/
2、JBR詳細レポート
https://sharedresearch.jp/ja/companies/2453
3、JBR イベントYouTube
↑事業についてとても分かりやすいです。
4、JBR HPへ
JBRでは投資家面談での質問などで回答したことなどや四半期の状況についても都度説明頂けるので大変すばらしいIR体制の企業です。
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