1431 Lib Work(リブワーク) 戸建てプラットフォーマ―へ フォローアップレポートby相川伸夫

2020年10月20日

※2020年10月20日追記⇒10/17のIRセミナー動画リンクを追加
 
私が同社について初めて記事を執筆させて頂いたのは2020年1月14日の事です。
それから一年もたたずに新たなシナリオも見えてきました。Lib Workの脅威的な速度での事業展開に目を疑うばかりです。
 
今回のレポートではLib Workのビジネスモデルのおさらい(前記事要旨)をしてから、新しく見えてきたビジネスモデルについて詳しく説明させて頂きます。
※詳しく理解したい場合は前記事も御参照ください
◆1431 Lib Work(リブワーク)住宅ビジネスの常識を変える! レポートby相川伸夫(2020年1月14日配信)

IRセミナー告知

※2020年10月17日(土)にLib WorkのIRセミナー(会場+オンライン)を行います。
スピーカーには瀬口社長に登壇頂き、会社説明1H+質疑時間をたっぷり2Hを予定しています。
企業のビジョンや業界動向は元より、Lib Workの強みやリスクもしっかりと理解できる会になると思います!
このレポートの最後に申し込みURLリンクを添付してあります。奮ってご参加ください。

記事構成

  1. ビジネスモデルのおさらい
  2.  YouTubeで住宅を売る時代の先駆けの存在を目指す
  3. 20年7月から完全連結子会社化したタクエーホームについて
  4. サブスク新規事業について
  5.  e土地ネット事業展開について
  6.  今後の展望
  7. 2020年10月17日IRセミナー申し込みURL
  8. 参考情報

1、ビジネスモデルのおさらい

同社は注文住宅を得意とするハウスメーカーです。
営業戦略にユニークな強みがあり、『注文住宅を前面に出して売るのではなく、土地を探している人(今、戸建てを建てたい人)を集客する』ことでWEB集客に対する成約率10%という驚異的な営業実績(17年~19年実績)を出しています。
多くのハウスメーカーは建物だけではなく土地の売買にも手を加えるのですが、Lib Workの注文住宅事業ではあえて土地には手を出さずに土地を売りたい不動産会社に任せます。あくまで建物だけの仕事に留める事でCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)-27日という圧倒的優位な資金繰りのビジネスを可能にしています。
戸建て販売で分かりにくい『坪単価』の使用を控え、注文住宅の基本ブランドの数種類をワンプライスの金額(1800万円~2400万円等)で提示して比較しやすくしています。
※ブランド概要説明&セミオーダーの触り&モニター制度(200万円値引き)の紹介動画。
Lib Workの注文住宅では基本デザインを選んだ後に間取りや内装をカスタマイズしていきます。『注文住宅あるある』の追加予算がどんどん膨れ上がったり、自分で設計したけどこんなはずじゃなかった!!ということも回避しやすいセミオーダー式が特徴です。
「設計素人のお客様相手に図面のみで間取り設計の話をするなんて不親切だ!」
瀬口社長は親の工務店を継いだ当時は弁護士を目指している最中であった為に図面の読み書きに大変苦労したとの話です。
その想いから生まれたVR映像をセットにして間取り設計を進めるサービスは大好評です。
※参考:Lib WorkのVRイメージ動画
↑上記YouTube動画中のVR動画映像を8倍速化したもの


ここまでが20年1月に掲載した記事の要旨です。

ここからは会社の新しく打ち出している、動きのあった部分に関しての深掘りの記事になります。

2、YouTubeで住宅を売る時代の先駆けの存在を目指す

コロナ禍によって、対面営業のあらゆる仕事は大きく自粛影響を受けました。
Web集客をしているLib Workと言えども肝心な営業はリアルでの対面営業になるのでコロナの影響は避けられず、工事施工の遅れもあり2020年6月期は減収減益になってしまいました。
対面営業が出来ない分、同社は以前から画策していたYouTubeによるPR戦略の実行を力強く推進することで新たなポジションの確立を目指しての活動を始めました。
◆Lib WorkCHについて(YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/c/LibWorkCh/featured
上記は2020年9月28日時点でLib WorkCHをスクショしたものです。
瀬口社長から「戸建て建築のYouTubeチャンネルにおいて今、業界一勢いを持っている自信がある。いずれはYouTubeを見てどこで家を建てるかを決める時代が必ず来る!」と力強いメッセージを頂きました。
20年1月にYouTubeチャンネル運営をしていた人材を社員に採用。6月頃から本格的に動画コンテンツ作成に力を入れて、現在では見事なチャンネル活用をしています。
↑上記のグラフは7月中~9月末までのLib WorkのYouTubeチャンネル登録人数と累計視聴回数のグラフです。
YouTube7月中にはチャンネル登録者数は500人強・累計視聴回数は10万回再生でしたが、この約2か月で登録者数は8倍になり累計再生回数は10倍の100万再生を突破して現在進行形で伸びています。
ここで、『Lib Workが伸びてるのは分かったけど、他社も伸びてるのではないか?』という疑問もあることと思います。
私もそう思いましたので、気合を入れて縦横無尽に調べつくしてみた結果を表にしたものがこちらです!
※調査方法:上場・非上場のハウスメーカーについて、四季報オンラインでの単語検索機能にて『注文住宅』『戸建』でヒットする目ぼしいもの、業界地図『戸建て住宅』ページ掲載企業全て、住宅に関するアフィリエイトサイトやまとめサイトに掲載されている企業を参考に100社程度を調査、ほとんどの企業がYouTubeCHが無いorほぼ活動していないことを確認。30日間での増分に関しては下記アナリティクスサイトを活用しました。
・Social Blade⇒URL:https://socialblade.com/
 
以上の結果から瀬口社長の言葉通り『YouTubeチャンネルの勢いで業界トップは間違いない!』事の確認が取れました。
表を作成していく内に大きなポイントに気付きましたが、視聴回数の伸びに関しては『TVCMを打てば爆発的に増やすことができる一方、チャンネル登録数は増えない』という傾向が顕著に表れます。
有名人を起用したTVCMの再生回数は100万回を超える事も珍しくありません。しかし、<有名人を観るために再生ボタンを押す=再生数は稼げるが、チャンネル登録数は全く増えない⇒ファンを獲得出来ていない>のは上記の表を見てもらえれば一目瞭然です。
TVCMに効果が無いとは思いませんが、TVCM30秒×100万回再生よりも展示場見学動画15分×1万回再生の方がより大きな価値を持つことでしょう。住宅に関心がある方じゃなければ展示場の動画は視聴しません。
↑新着動画順表示。黄色のマーカーを付けているものが展示場見学動画
瀬口社長への取材の中でも「YouTubeを見てLib Workで戸建てを建てたい」というメールが来るようになってきたと伺っています。
同社のビジネスモデルは「E土地ネットで土地を探している方に戸建て住宅の営業を掛ける」ものでしたが、「YouTubeでファンを獲得し、ダイレクトにユーザー獲得する」というビジネスモデルも新たに事業の柱に育てていきたいという意向です。
この調子で行けば2~3年後には大きな数字となって表れてくる可能性も期待できるかと思います。

―深く理解する為のワンポイントー

戸建て住宅は<注文住宅>と<分譲住宅(建売)>の二つに大別できます。
業界プレイヤーは大きく3者に大別出来、ハウスメーカー(主に注文住宅を施工する大手事業者)とビルダー(主に分譲住宅を施工する大手~中堅事業者)、それ以外の地場工務店(年間着工棟数20戸以下3万事業者以上存在する)に分かれます。
戸建て住宅(注文住宅)における業界シェアは下記のようになっています
※↑一条工務店HPより引用。ちなみにこちらの28.8万戸の数は【持ち家=注文住宅】の戸数であり、分譲戸建て住宅(建売)の14.5万戸は含まれていません。グラフ中の『その他』が主に地場工務店になります。
つまり、注文住宅業界におけるLib Workのシェアは現状0.1%程度であるという事を元にYouTubeチャンネルの勢いを改めて見直してみると凄まじい勢いであると感じます。

Lib Workでは従来からWeb集客を強みにしており、2020年6月期決算説明資料ではさらに一歩踏み込んだ『戸建てプラットフォーマーを目指す』とも明記されています。
『YouTubeで住宅を売る』のもこうした大きな枠組みの中の一つでしかなく、後述するサブスクモデルの話をお聞きしていた時にも、瀬口社長の頭の中の構想はどこまであるのかととてもワクワクします。

ちなみに企業ごとの住宅価格の分布(企業のブランドによっても大きく幅があるので参考程度)は下記のようになっており、Lib Workのコンセプト住宅(2000万円程度)はハウスメーカーの注文住宅よりも安く、地場の工務店や分譲住宅(建売)よりも高い範囲に位置しています。
20年6月に立ち上げたショッピングセンター向けの新ブランド『sketch(スケッチ)』はLib Workよりも2割程安い(1500万円程度)設定になっています。

3、20年7月から完全連結子会社化したタクエーホームについて

上記発表にあるように7月からタクエーホームは完全連結子会社になりました。

経営ビジョン「VISION 2030」に書かれている通り、熊本を地場に成長してきたLib Workには全国展開の野望があります。
しかし、全国展開をする!とは言っても単身で展開していくのはあまりにも無謀です。よって、攻略の足掛かりに良いM&A案件が無いかを全国的に探していました。
【不動産ビジネスで大事な3要素】
  1. 腕のある地域施工業者との強いつながり
  2. 地域特性に合わせた商品提案力
  3. 人気の有る無しが分かる土地の目利き力
これらの3要素をいっぺんに獲得でき、さらには成長できる事業者で、かつシナジー効果を出せる相手であればM&Aとして最高なわけです。
瀬口社長いわく「不動産会社を100社くらい見ても、そのほとんどはBSが重く、ROAも悪い案件ばかりだった。しかし、そんな折に条件にもバッチリだったのがタクエーホーム。建売事業を営んでいるにも関わらず物件回転率が極めて良好でBSが軽く、効率よく施工の出来る優れたビルダーでこれは良いぞ!」と心が躍ったようです。
タクエーホームからは上記3要素をLib Workに提供をしてもらい、タクエーホームは上場企業グループの仲間入りという多方面に使える看板やWebマーケティングを得意としているLib Workの営業ノウハウが手に入ります。

―シナジーによるコスト削減効果―

効果①…リクシルやYKKなどの大手企業相手に資材を共同購入することで仕入れ価格交渉でのボリュームディスカウントが見込める。
効果②…タクエーホームは年間70棟の建売実績があり、施工業者に払っている施工単価を把握できることから関東圏の施工業者との価格交渉をスムーズに運べる。端的に言うと「この施工価格で仕事出来るの知ってるんだぞ!地方出身だと思って舐めんなや!!」というイメージ。
※もちろん同社はこんな暴力的な交渉はしません(笑)
効果③…タクエーホームの分譲住宅をLib Work神奈川支店(これから出店していく予定)で顧客に売れれば仲介業者に払っている手数料3%と顧客から新たに手数料3%で6%の+効果(土地+建物売で4000万円の物件なら240万円の利益が出せる)

③は置いておいて、①+②がうまく進めば1棟当たりLib Workで最大50万円(×年間300棟)、タクエーホームは1棟当たり最大100万円(×年間70棟)近くも施工単価を下げることも狙える試算があるとのことです。

―BSへの連結影響―

Lib Work本体としては現状BSに載っている建売物件(上物アリ)と土地が約8億円存在します。これは熊本震災の復興需要で仕込んだ物が主になりますが、この分を売りきったら今後は自社で施工するのは注文住宅一本で勝負していきたい(他社分譲住宅は仲介案件として)という考えです。
しかし、連結するタクエーホームは建売分譲事業を今後もしていく事からBSの販売不動産にはタクエーホーム分が+されることになります。時期によって変動するでしょうが、現状だと販売不動産としては4億円程度と伺っています。

―PLへの連結影響―

前期実績の売上23.6億円、営利で0.92億円、純利で0.57億円
のれんは1億円程度なので償却費用を年間0.2億円とすると連結での純利益は現状で0.3億円程度かと想定されます。
今後のシナジー効果での増収増益に期待します!

4、サブスク新規事業について

20年6月期の決算説明資料にいきなりこちらのスライドが現れました。
こちらは既存のビジネスとは全く異なる新規事業としてのビジョンになります。
瀬口社長の想いとして、顧客である個人のお客様にとって「思ってたのと違う!」を解決したいという強い想いがあります。
設計素人には分かりにくい間取り設計を<図面のみ図面+CG図面+VR>と業界一早くツールを導入することで顧客満足度を高める努力をこれまでもしてきました。
世の中で最も多くの注文住宅を建てているのは全国の地場工務店3万社以上であると同時に様々なアンケートやレポートによると、『地場工務店での顧客満足度がハウスメーカーに比べると低く、大満足~大変不満まで工務店次第で大きくバラつく』という結果が見受けられます。
決算説明資料に突如出現した『サブスク新規事業のターゲットは工務店』です。
このサブスクサービスは『図面検討における顧客満足度向上&工務店の設計費用削減』を叶える構想です。
 
元請けとなる工務店では、お客の要望に合わせて設計師に図面の作成(プラン)を依頼し、それを持って「こんなのどうですか?ちょっと違う?」という感じで進めていくのが一般的な営業スタイルです。
ここで提案している『プランはお客にとって本当に望ましいものなのかどうか?』ここに瀬口社長は違和感をずっと持っていたと言います。
 
世の中には無数の建築設計デザインが存在します。
戸建ての注文住宅は年間約30万戸弱着工されており、当然その数の設計図やデザインが存在します。
建築費用を2000万円とした場合の設計費用は工務店だと5%(100万円)、設計事務所に依頼すると10%~15%程度(200~300万円)が相場だと言われています。
土地の形や地域の気候、周辺環境との外観の調和、デザインの自由度やそれに伴う構造設計なども必要になります。
お客様のニーズに合わせて1~10までやっていくとなるとこれらの費用が高すぎるとは一概には言えません。
しかし、瀬口社長は「そもそも1~設計する必要なんて今どき無いのではないか!?」という着想から今回のサブスク事業構想をCADメーカーと共同立案し、経産省の先端技術を活用した補助金給付(2年で5960万円)するに足る新規事業と認められたということです。
このサブスクサービスは世の中に無数に存在する設計プランデータを収集してGoogle化していきたいという構想です。設計のデータベースを構築し、最終的にはお客さんへの設計希望をヒアリングシートに入力⇒AI分析で最適抽出を掛けて3つくらいの設計プランを出力するような営業ツールになるイメージです
システムが完成すれば1~10までの工程の内、5~10だけの工数になるでしょう。
設計イメージピッタリの物が選ばれる場合には設計師に払うコストの大幅削減が期待でき、工務店の収益もアップする事に繋がることになります。
こちらに関して現状すでに大きな手ごたえがあると取材時に確認が取れました。
これから2年掛けてシステム構築&データ収集をして、3年後には300社の工務店に導入を狙っているとのことであり、月額利用課金型=サブスク事業です。
このシステムへの期待は収益の面だけではなく、工務店がシステムを使って検索ワード等を打ち込むことでリアルタイムでアナリティクスが出来るの売れ筋等の情報や地域ごとのニーズも分かるという副次効果も期待できるのが面白いですね!
現状、設計・デザインのデータベースは存在していないとのことで、こうした部分も含めて『戸建てプラットフォーマー』への地位を狙う戦略です。

5、e土地ネット事業展開について

同社はどんどん集客チャネルの多角化を進めているので、SNS・YouTube・ショッピングセンター併設モデルハウス等々から顧客獲得も増え、それらのWeb集客を増やしていくことが事業の要になります。
『e土地ネット神奈川』が20年8月末にオープンしたことでe土地ネットの登録物件数も一気に倍の9580件まで増えました。この登録物件数自体は市場に存在する物件数が減る(不動産屋の保有物件が売れる等)とこちらに登録されている物件数も減少する仕組みであり、Web公開は出来ない店舗公開物件も含めた際のエリア物件カバー率は99%以上であるとのことです。
e土地ネットでは不動産業者の保有物件情報の掲載が無料であり、土地の売買が決まっても不動産業者はLib Workに手数料を払う必要が無いので、スーモやホームズといった有料広告媒体に掲載されていない物件もWeb掲載されている事が特徴です。
が、しかし!!各エリアのe土地ネットを見て気付いた方も居るかもしれませんが、『現在、Web公開割合が急減して店舗公開のみの物件数が大きく増えた』のです。
相川ー「これはいったいどうしたのですか!?」
瀬口社長に確認したところ「Web公開する物件情報に関してのコンプライアンス含め、物件情報の相互連携強化の為に8月から始めた活動の影響で一時的にWeb公開数が大きく減っている」という回答を得ました。
現在、不動産業者に対してのWeb公開許諾を業者ごとにDMや電話、訪問等で取得作業をしており、3か月後を目標に店舗公開数が大きく成り過ぎている現状を改善する計画で活動しているそうです。
瀬口社長の理想形としては熊本のe土地ネットのような
<一般3:会員3:店舗4>
のバランスを目指していると確認しました。
e土地ネットは利用無料の媒体なので、徐々に許諾が取れて公開数が増えていくと私も考えていますが、もし半年経っても店舗公開数が増えていなければ何か異変が起こっているという懸念を感じずにはいられません。
要チェックしておくべきポイントかと思います。

【e土地ネットのWeb集客数(前年同月比)】

  • 4月実績+185%
  • 5月実績+101%
  • 6月実績+92%
コロナで営業が難しかった中でも問い合わせはむしろ増加したとのことで、4-6の実績は非常にポジティブでした!

6、今後の展望

同社は大変意欲的に成長を続けているキラキラグロース企業です。
本日の記事では割愛している部分もあるので、会社の野心的な姿勢を直接確認して頂くのが良いと思います。
23年に売上150億円、営利12億円という数字を描いていますが、保守的な必達目標であるとの話を伺っています。
営利率8%は同社のポテンシャルからすると低く感じますが、こちらは店舗数増大に伴う減価償却負担増+従業員採用を大幅に増やしている中での固定費負担増が主要因です。
前回記事執筆の際にもこちらの図を作成しましたが、着目したいのはコロナ禍によって社員採用人数が上方修正された事です。
瀬口社長いわく「コロナのおかげで良い人材を獲得する大チャンスが来てくれた。10年後の2030年を目指して動いている弊社には大変有難い。21年6月期は21年4月新卒60名+タクエー連結20名+状況次第ではあるけれど中途採用20名で300名にしたい」という構想を持っているようです。
 ※ちなみに19年4月入社の新卒22名、及び20年4月入社の新卒50名は一人も辞めていない!
不動産営業の業界は働き方改革のおかげで年々ホワイトになってきているとはいえ、厚生労働省が発表した平成29年の雇用動向調査による不動産業の離職率16.5%に対して非常に優秀な結果で驚きました。

ー業界動向ー

Lib Workの注文住宅事業は上記グラフの『持家』に当たります。
決算説明会動画で瀬口社長が発言していますが、今後は自社注文物件だけではなく建売『分譲住宅』の販売もしていく方針です。
不動産業界は『少子化に伴う新築住宅の需要減少、及び高齢社会による空き家増加も影響して縮小していくと予測』されています。大規模な移民受け入れ政策等が実現されない限りはこの流れは確定的であると私も考えています。
しかし、Lib Workも市場縮小の影響を受けますが、むしろチャンスと考えて瀬口社長は舵取りをしています。
家電業界や携帯業界を始めとした多くの業界では、大手企業が売上をさらに伸ばしてシェア拡大を続ける寡占化が加速していますが、住宅業界の寡占化率はいまだ20%程度であり、現状では地場工務店の存在感は依然大きいのは前述のとおりです。

ー工務店の実状と高齢化ー

一人親方を含む工務店の経営者は60歳以上で全体の52%を占めており、自分の代で事業を畳む考えを持っている方が全体の32%存在します。
一人親方を含む工務店の自社経営状況を悪いと認識している事業者は33.3%存在し、粗利益率10%未満の事業者は45.1%も占めます。
このアンケートは2017年度に実施されたものですが、住宅需要が今後減少していくことを考慮すると淘汰されていく工務店も多数あるだろうことが想像されます。
これから住宅購入をする世代層がTVよりもYouTubeやネット配信番組やSNSを視聴する現代において、Web集客はますます重要な要素になるのは間違いないと思われます。
 
Lib Workは営業の会社です。
お客様をWebで集客をした後、間取り設計やデザイン等の細かな取り決め~発注までを取り行いますが、施工に関してはLib Workの提携下請け業者が行います。
粗利率改善のために工事内製化(住宅版SPAモデル)を進めていくので、主要5工事は23年目標に自社業者での施工にする方針ですが、基本的には地場工務店に細かい指示を出して作業をしてもらいます。

住宅業界はシュリンクしていくと思われますが、Lib Workの場合は工務店とも上手に連携してシェアを獲得し、さらなる成長を続ける可能性を感じています。
未来はどうなるかは誰にも分かりません。
大きな暗礁に乗り上げることもあるでしょう。
けれど、瀬口社長は大変な野心家であり、必要なことであれば恐れず大胆に実践できる方なので、きっと壁も乗り越えられると私は期待しています。

7、2020年10月17日IRセミナー申し込みURL(トビラシステムズのIRセミナーも追記)

 
日時:2020年10月17日(土)11時~16時45分
場所:東京都内
11時~ 開場・受付開始
11時20分~ 主催者挨拶
11時30分~13時30分 トビラシステムズ(4441)会社説明会
13時45分~16時45分 Lib Work(1431)会社説明会
16時45分 終了・後片付け
瀬口社長にスピーカーとして登壇頂き、会社説明1H+質疑時間をたっぷり2Hを予定しています。企業のビジョンや業界動向は元より、Lib Workの強みやリスクもしっかりと理解できる会になると思います!

8、参考資料(動画)

2020年6月期通期決算説明動画

公開日:2020年8月19日

ログミーファイナンスによる2020年6月期通期決算説明動画の内容全文はこちら
https://finance.logmi.jp/375615

厚切りジェイソンのWHY JAPANESE COMPANIES!?

公開日:2020年2月19日
TV番組の取材VTRで、企業の雰囲気やVRの映像に関して等の見どころアリ!

【就職活動情報】リブワーク会社説明【2021年新卒・第2新卒向け】

公開日:2020年3月9日
19年20年の新卒社員が誰も退職していない理由でもある楽しい雰囲気が伝わってくる動画です

Lib Workチャンネル

チャンネル登録数も視聴回数も伸びているYouTubeチャンネルです。
どんな動画が視聴されているのか?どんな住宅を手掛けているのか?もよく知ることができます。

Lib Work HPへ

 

2020年10/17(土)IRセミナー動画

こちらの動画は11/20までの限定公開となります。

2020年10月20日成長株投資, 銘柄研究所

Posted by 相川伸夫