仕事なんて人生かけるほどのものじゃないぜ。毎日は遊びにすぎない

2019年4月29日

自分で運用会社を作って金融機関からお金を預かっていた。2006年のころに書いたもの。

社是「Enjoy Every Moment!」ができた経緯

ファンドマネージャーは、日々、企業訪問の繰り返しです。

先日、ある証券会社を取材のため、訪問したときのことです。

エレベータでその証券会社の女性社員と一緒になりました。

彼女は制服を着ていました。

今尚、多くの金融機関では制服があります。

わたしが訪れたのは本社で、店頭ではありません。

本社スタッフも制服を着ているのです。

彼女は「何階ですか?」と親切にもわたしの降りるべき階を聞いてくれました。 わたしがエレベータを先に降りるとき、少し怯えたような感じで、深くお辞儀をして送り出してくれました。

こう書けば、この会社は教育が行き届いていると思われるかもしれません。

しかし、そのとき、わたしは、 「この会社は、この女性従業員のもつ潜在的な能力の何%も引き出してはいない」 という気持ちになっていました。

あくまで表面的な感想ですが、それでも、 「こういう(従業員の力を真剣に引き出していない)会社には投資できないな」 と逆に思ってしまったのです。

投資家として投資に値するのは、従業員がやる気に満ちてモーチベーションが高い組織です。 それでは、モーチベーションの高い組織は、そうすれば構築できるのでしょうか。 わたしがいろいろな会社を訪問する中で考え、また、実際に、企業を経営してみてわかってきたことを紹介していきます。 (ただし、独断と偏見に満ちております。)

1) 暇つぶしだよ。みんな同じだ。

■人生は大いなる暇つぶし■

「人生は大いなる暇つぶし」 と考え始めて幾年か経ちました。

休日に終日パチンコをして、いくら時間とお金を「浪費」したとしても、あるいは、高尚な古典文学作品をじっくりと読み味わったとしても、その両者の時間の使い方、お金の使い方に優劣があるわけではありません。

どんな人のどんな時間の使い方にも、序列はつけられないものです。

どんなに密度の濃い人生を送ったとしても、どんなに意味のない時間を送ったとしても、人生に優劣の差があるわけではありません。

他人が他人の人生を評価することはできないからです。

テレビドラマを見るよりは、小説を読んだ方がよいという人がいます。

テレビを見ようが、小説を読もうが、どちらも暇つぶしです。

小説は、読み手を意識して書かれています。 いわば、面白いネタや枠組みが最初から仕掛けられています。 テレビドラマと大差ありません。

詰め将棋や数学の問題を悪戦苦闘して問いている時間も、頭を使っているというだけで、暇つぶしにしかすぎません。 (頭を使う方が、建設的で健康的であるとはいえるでしょう)

物事や人物に優劣はありません。 あるのは違いや区別だけです。

その違いや区別を生かすのが組織です。

2) 仕事なんてただの商売。人生をかける価値ない

(商売なんかに真剣にならないほうがいいよ)

■働くことも暇つぶしだ■

「働くことも単なる暇つぶし」と考えて深刻にならない。

働くことは商売。商売は生きる手段。目的ではない。 人生の目的ではないのだから、単なる仕事にすぎないってわけ。

仕事は生きるための手段。手段は手段以上の価値は持たない。

一緒に遊ぶ(働く)メンバーが考えた我がチームのミッションは、「毎日が遊びだ!」でした。

日本語では、「毎日が遊びだ」にしましたが、 英語では‘Enjoy Every Moment!’としました。

一瞬、一瞬を惜しんで楽しく遊ぶチームにしたい。

投資家であれば、経営者の方々にお会いして、成長事業をじっくりと分析するわけですから、楽しくないはずがありません。

たかが仕事。考えあまり深刻にならないことです。

この日本には疲れている人が多すぎます。

特にブラック企業に勤めている方々、しんどいなと思ったら会社を休んでもらいたい。

「楽しむ」という意識が自然に生まれるまでゆっくりと休むことをお勧めします。

3) 遊びましょう

■ただ遊ぶ■

暇つぶしには優劣はありません。人間に優劣がないので。それだけのこと。

社会の生産性の向上に貢献する暇つぶしは、仕事と呼ばれるものです。 楽しくてやりたいことがあり、それが経済性を持てば仕事となり、そういう仕事は暇つぶし的な楽しさが伴います。

楽しく生きる秘訣は、生産手段を持たない場合、つまり貧乏な場合、好きな事に経済性を持たせることです。楽しく暇をつぶすことが必要です。  毎日、真剣になれて、楽しく、充実して過ごせるものを見つけた方がよい。 極めるのに何年(あるいは何十年)という時間がかかる、 真剣に取り組んでも、上手くいかない、難易度が高い、そういう物事を計画的に真剣に取り組むことで、充実感や達成感が得られるのでしょう。本当に楽しいことは、努力を重ねても到達できないような困難なものでもある。たとえば、ある分野で学問をする、真理を追求する、というのは最高の道楽ですよ。

単純な作業や過酷なノルマや過度のコンプライアンスは、いずれも、会社をつまらなくする元凶です。

経営者の仕事は、会社から管理する「行き先ボード」を撤去することです。 人事管理ソフトはサーバーから抹消しましょう。 人事部は解散しましょう。

すべてプレイヤーで経理や雑用は社長から始めましょう。その後は、経理や秘書はくじ引きで順番にやりましょう。 制服や管理されたりすると、誰も信じられなくなります。

4) 身体がなによりも大事

■ノルマよりも自分の命の方を重視してほしいな■

以前、ノルマのある職場で働いたことがあります。 年配の方が、体調を崩して、ノルマ達成が難しくなったときがありました。 そのとき、彼の直属の上司が、「早く体調を直せば、まだノルマ達成は間に合うから」といったとき、わたしの血が逆流してしまいました。

体調が悪いなら、仕事が楽しくできる状態ではありません。 それなら、体調が完全に戻るまで、彼は仕事をすべきではないのです。 そこで、わたしは、 「ノルマなんてやらなくていいんですよ。ノルマよりも身体の方が大切です。 体調が悪いのに、無理して会社にいらっしゃることなんてないんですよ。 ノルマが本当に必達なら、会社が代わりに無理してでもやりますよ。さあ、帰りましょう!みんなも無理することなんかないからね!!楽しくやろうよ」 と大きな声で言ってしまい、本当に、その人を無理やり帰してしまいました。

(ノルマなんて会社がコストを余分にかければなんとかなるものです)。

会社がコストを惜しんで従業員に無理をさせるということは人権の侵害で、持続可能な成長とはいえません。 企業はいまこそ、性善説に立ち返った経営を取り戻してほしいと思っています。

5)お金をかけないから遊びは楽しくなる

■楽しむことにお金はかからない■

企業が設備投資をしたり、人の教育をしたりするのに、お金をかけすぎる嫌いがあります。

英会話学校に行かなければ英語が話せないとか、

ジムに行かなければ運動ができないとか、

参考書がないと勉強できないとか、

人は結構、これがあったら、何々ができるのに・・・と考える傾向があります。

これらはすべて逃げの口上です。

本当にやりたいなら、あれこれ考える前にもうやっています。

実際に、創意工夫があれば、お金をかけずに、何事もチャレンジできます。 本当にやりたければ、どんなに劣悪な環境でもやるものです。

なにがあっても挫けずに、やり抜きたいと真剣に思えるものが見つけて、そのテーマで遊ぶのが社会人のオツな生き方です。

会社は性善説以外にない。

■まとめ だよーん■

ひとりひとりが暇つぶしを見つけ、遊び倒す。

企業経営者は性善説をとり、経営者をやめる。

みんなをただ応援する。

人事部は廃止。リストラするなら、会社をたたみましょうね。

コンプライアンスは撤廃する。

すべて平等に。

商売はたんなる遊びであるから、これからは職場ではなくて、遊び場と呼びましょう。「会社に行く」ではなくて、「いまから遊びにいってくるね」といって家をでましょう。

都内のオフィスは引き払いましょう。夏は軽井沢、冬は沖縄。大概は寝転んでごろごろすること。 本当にやりたいことが見つかった組織は、お金がなくても工夫してごろごろ、ごろごろとやりたいことをやる。ギリシャ人のようにゴロゴロして床に寝転がって哲学しましょう。

高い投資効率はこのような「遊び心」から生まれるものです。 仕事とか会社とか、侮辱するわけじゃないけど、人生をかけるほどのものじゃないぜ。

 

Enjoy Every Moment! by 山本 潤 (やまもと じゅん)

成長株を長期で自己保有

2019年4月29日コラム, 億の近道ブログ

Posted by 山本 潤