投資家のためのリテラシー入門 無料動画のご案内 by yamamoto

2018年8月29日

投資家のためのリテラシー

長期投資家にとって必要な素養とはなんでしょうか。

わたしたちの場合は、ファンダメンタルズ分析を軸として企業価値を算定していくので、長期の企業業績の見通しが自力で作成できるだけの力量が求められるのですが、具体的にはどんな素養なのでしょうか。

社会状況、世の中の構造変化を見る、ということは大事なことですが、あまりにも短絡的に結論を出す人が多いのです。

たとえば、伸びる市場に属している、というだけでは競争に勝てるかどうかがわからないので投資にはいたりません。

その前に、商品が売れている背景、社会に存在している潜在的な需要は見えないので、それを感じてしっかりと言葉にする作業があり、これが欠落しているアナリストが多いと感じています。

たとえ、成熟市場に属していても、逆にだからこそ、寡占化が進み、無駄な競争が起こらないので利益率が長期に安定するという現象も多いのです。

成熟企業間の優劣はマネッジメント力で決まると思っているのですが、経営の優劣を測るのはそれほど簡単ではないのですが。

人は自分の見たい現実しか見えないのが普通なので、簡単に結論を出さないという態度が好ましいのです。つまり、様々な事態を想定し、仮説を立て、検証するというプロセスを行うことなど、面倒なことを面倒がらずにちゃんとやることなんですが。

わたしたちの調査では、仮説検証を最重要に考えています。考え抜かれた調査による投資がリスクを抑え、リターンを確保していくのです。

投資の素養とは、わたしたちの場合、結局、たったの3つの要素にフォーカスできる力といえるのですが、それらは、商品の数量、商品の価格、商品あたりの変動費の3つです。

つまり売上と変動費の2つです。

売上と変動費を予測する。予測するには、様々な技術やノウハウが必要となりますが、方法はひとつしかありません。

深く、長く、たくさん、そのことだけ(売上と変動費のみ)を考える

というのが唯一の方法なのです。

ただし、バリューを計算する、計量化することで理論株価を算出しますし、その理論株価と現状の株価とを比較することで売り買いの判断をするので、一定の計算技術は要求されます。

そこで、簡単な動画を20分/一回を基準に、作成したものが以下のシリーズです。

私自身は動画の専門家ではありませんが、昨今は、PCからの一発どりでyou-tubeのライブが録画できる便利な世の中です。

投資家のリテラシー向上のための教材作りもわたしのlife workの一環ですので2017年9月よりyou-tubeの動画教材や2018年1月にtwitterアカウントを新しく始めたのです。

投資家のための数学入門 中学数学からの復習、高校数学まで

本来ならば、わかるまで解説する、あるいは、双方向のコミュニティをつくる、などの環境を用意すべきですが、まずは無料で気軽に参照できる投資家のための数学入門をここに紹介します。長期投資家にとって必要な知識や投資のノウハウについては、その時代、時代で必要とされるものが徐々に変化していくものです。リアルタイム、いまの社会環境で考えていくものですので、たえずアップデイトが必要なんですね。そういったコミュニティを今後用意していきたいと考えています。

最重要リテラシーその1: 成長率は時間に比例、リスクは時間の平方根に比例

非常に重要な考え方として、成長率の平均と標準偏差という投資の真髄に関わる決定的なリテラシーが以下の動画です。これがわかると、長期投資の本当の意味がわかるはずです。

決定的なリテラシーその2:逆張りか順張りか。株式は二つに分類しなければならない

投資家は、逆張り、順張りという相反する概念を使いこなすことが必要ですが、その使い分けがわかっていない人が多いのです。成長株は順張り、成熟株は逆張りという投資の基本戦略を理解するのに必須の動画です。

ちょっと長い40分程度ですが、倍速でお聞きください

中学数学からの復習を兼ねて、動画教材 投資家のための数学入門 その1

この動画シリーズをなぜつくったか

中学の数学の復習と複利の意味について考えます。20分を基本とする講座です。

なぜこの動画を作ったのか。

それは、投資家のほとんどが株価の下落をとても残念に思い、株価が下がったことが投資の負けである、という全くの勘違いをしているからです。長期投資の場合、株価の下落よりも、減配の方がきついのです。

株価はランラム性があるし、業績にはランダムではないところがあり、業績がしっかりしているということがどれだけ重要なことかはあまり重視されていないのです。一方で、断面的な現在の収益からみただけのPERなどが重宝されているのは非常によろしくないことなのです。

株価が下落することがどれだけ投資回収を短縮化できるか、計算しているのがこの動画です。

つまり、株価の下落を一方的に嘆かないことなのです。わかってほしい最重要の投資の考え方です。

その2 組み合わせの数とパスカルの三角形 複利効果を目で見ること

その3、その4、その5 微分と複利計算 (高校数学の復習)

微分と積分はバリューエションの計算で必須です。難しくはないのです。

その6 割引率とはなにか? 割引率の形式

現在価値を計算するためのディスカウントファクターの考え方の紹介。

計算のスピード向上と株価モデルの簡略化のためには絶対に連続複利を使って欲しいのです……….

その7 ROEとその持続期間がなぜ最重要なのか

その8 連続複利の算出方法(log e X)を用いる

投資家は、成長率や割引率を連続複利ベースに換算するのが作法です。そのための準備です。

その9 投資回収期間の短縮化のための再投資を!

 

中学数学のさらなる丁寧な復習と高校数学の基本の丁寧な復習と投資のノウハウとの融合。そして、最終的に真のバリューエションを計算するために…

リンクスリサーチでは株の学校を開催。

参加者には自身で深く考えそして自ら調査発表を行うことで、取材の仕方、業績の予想の仕方、理論株価の算出を5日間で30時間のレッスンを少人数ゼミ形式のリアル授業で提供しています。

また、投資家のための数学入門講座はwebnerを基本としつつも、演習や質問コーナーを交えつつ、FBなどでのコミュニティつくりを行っています。週に2回の動画で50週間のトータルコースです。

また、投資家のためのpython教室を開催。投資の基礎から応用までを長期の株価データと財務データを軸に講義を行っています。8回程度の講座です。

みなさまから、平素は多大なるご支援をいただきまして誠にありがとうございます。

投資家同士で長期投資の特有の技術を教えあい、高め合うことを目的に株の学校受講生のみなさまには、その後はサロン会員向けに充実した投資サポート教材を提供しています。ひとつの差別化要因は、企業ごとに市場環境や収益構造から計算するリスクプレミアムの算出となっています。多少の確率統計の知識を前提としています。

2018年8月29日成長株投資の理論と分析手法

Posted by 山本 潤