子育てコラム #21 投資の前に、結婚、子供、持ち家を (老後2000万円問題に寄せて) by yamamoto

2019年12月18日

老後2000万円問題(子育てコラム第21回)

昨日、出版社T社の取材でしたが、ライターの方も2人いらっしゃいまして、老後2000万円足りない問題についての投資家として自衛策のようなものの考えを話しました。

もちろん、投資をして、今の100万円を20年かけて2000万円にするというプランがメインの話でした。ただ、55才の方も、今の100万円を2000万円に10年でできるかという話になったとき、私の中では、どうして自己完結なの? そんなん、普通の人が普通にやっても無理でしょう?という対応をとりました。でも読者は55才からの10年で100を2000にしたいんだ、ということらしく、うーむ、困ったね、という流れに。

私の代替案としては、

  1. 持ち家であること
  2. 結婚していること
  3. 子供がいること

これらが重要だと思うんですよね。

(お金のこととは無関係に、結婚や子供というものは私の人生にとってかけがいないもの。ただ、結婚しない自由、子供のいない夫婦生活は各人の自由です。独身の生き方や子供のない夫婦のあり方を否定するものではありません。)

持ち家であれば、リースバックができる。リバースモーゲッジ もできる。年金で足りなくても全く困りません。

若いときに、家を買うのはよいことです。ずっと賃貸を謳歌しても、リースバックもリバースモーゲッジ も受けられません。引退後に持ち家がないと悲惨です。雲泥の老後になります。そりゃ、普通に考えて、誰でもわかることです。賃貸派という人がいるらしいですが、ばかばかしいほど大損です。年金生活なのに、賃貸なら、生活は破綻してしまいますよ。持ち家なら家賃いらない。雲泥の差どころじゃない。

結婚。どうしてしないのですか。全くわかりません。老後、パートナーがいて、助けあって生きる人生と、孤独な人生と雲泥の差。私には、結婚しない人の気持ちは、全く異星人との対話で理解しようがありません。愛し合い、励まし合い、助け合うことができるのに、どうしてそれをしないのでしょうか。

子供。私たちは四人の男の子ですが、みんな、妻に、お母さん、俺が大きくなったら、これやってあげる、あれやってあげると言われています。長男は北海道大学医学部医学科4年生、次男は東京大学文3の1年生ですが、長男は、末っ子の学費ぐらい俺が見てやるよ、とか大きなことを言っています。また、仕送りいらないよ、自分でなんとかするよと。次男も同様に、末っ子の勉強を見てくれています。老後は子供がいる方がよいに決まっているのに、どうして子供を作らないのでしょうか。「子宝」といいます。結婚しても子どもはすんなりとはできません。作ろうと思ってできることではないのですが、私たちは、もし、仮に子供ができなかっとしたら、孤児院から養子を貰うつもりでした。生みの親より育ての親です。

我が家の四兄弟 
お互いを尊敬する仲間です

子育てにお金はかからない

なんども同じ主張をしてます。

子育てにお金をかけてはならないし、お金をかけるべきでもないし、お金はかけてはせっかくの子供がスポイルされて、ダメダメになってしまいます。小学受験、中学受験、私の個人的意見ですが、百害あって一利なしです。保育園から大学まで公立で十分。うちは全員公立です。中高一貫はしません。塾もない。ただ、小学校や中学校や高校では体を鍛えるために、部活、体育会系がよいと思います。

いじめ、学校崩壊、乗り越えさせるならば、公立でなければ絶対だめ。いじめがあれば、それがどんなにくらだらないことかを子供に諭す。そして、学校でいじめがあれば、それは先生の問題ではなく、生徒自身の問題。お前の責任(当事者である同級生の責任)でなんとかしろと私は言います。地域社会と連携ができるのは公立だからです。

殴られ、いじめられ、辛い思いをしたら、殴り返せばよい。喧嘩で負けたら家に帰ってくるなというのが、普通の感覚だと思います。そんな強くないというのなら、強くなってくれと言いますね。

息子二人が大学生になって、お金はかからないというのは嘘になります。学費はかかります。ですが、出世払いということにすればよいのです。学校にいくからには、将来、親に恩返ししろよ、ということです。当然、結婚して、子供もたくさん作るように言いますね。当然のことです。

三男はチャリンコで都立高校 小松川高校(現在1年生)に通っていますが、バレー部で一年から公式戦で楽しい生活を送っています。夏休みは先生が無償で夏期講習をやっているのに、うちの子は全く受けずに、バレーばかりやっています。なぜ、夏期講習受けないの? 塾にも行かなくて、大丈夫かと三男にいうと、そんなん受けて時間の無駄。勉強なんて、自分でやれば、一番、時間がかからない。人の講義受けて、どうするの。自分で問題解いて、受験対策する、それが一番、効率的なんだと、真顔で言ってくる。もう、親としては、勝手にしろ、という感じです。どの大学にいくかは自分で決めろよ、という感じです。

現在、江戸川区立清新第一中学二年生の末っ子も同様です。勉強は自分のためにやるものだから、お父さんは余計なことは言わないで、俺(=末っ子)に任せるんだなというのです。次男がたまに勉強を見てくれるので、次男にあいつはどうだというと、ああ、大丈夫じゃねと答えます。どの高校、どの大学にいくかは知りませんが、勝手にやってくれ、という感じです。宿題をリビングルームでやっている時、私が「おい、わかるか?」と聞くと、末っ子はこう言います。「お父さん、そんなに心配なの? そんなに俺のこと、信用ないの? 俺にとって勉強は、お父さんにとってのお仕事と一緒だよ。これがわかるかわからないかじゃなくて、勉強は俺の義務なんだよ。心配しないで。わからないわけはないし、わらからない時は、自分でわかるようにするから、余計な口出しはもうしないでいただきたい」などと大口を叩くのです。

学費はかかるが、後で出世払い。仕送りは自分でなんとかする。多くの親は、学習塾、習い事、家族旅行、学費、これらを当然、親の負担としていますが、そんな都合のよいこと、子供に認めてはダメです。お金がかかること、それは将来、返す義務があること、親から受けた恩を返すのは当然のことです。今は、そのような考えは古いと批判されてしまうでしょうが、お金をかけた恩、かかったお金の総額は、事実として伝えるべきだと私は思いますがね。

投資するより先に助け合えばよいのに

イエスキリストは信じるものは救われると言いましたが、それはそれでよいと思いますが、困ったら助け合うのは至極当然のことです。物々交換じゃないけれども、肩が凝る同士なら、肩をもみ合う。勉強がしたい同士なら教え合う。共同で仕事をすればコストが大きく下がりますね。

何事も工夫なんですよ。工夫して、助け合えば、なんの不安もないはず。

パートナーとうまく行かない? 子供は大変そう? お金がかかる? 

全て大嘘です。それは、短期の貸し借りや出入りの凸凹はあるでしょうが、トータルで見れば、お金なんかなくたってやりたいことさえあればコストは仲間と分担できます。

結婚相手もいない。子供も作らない。要するに他人とうまくやっていく辛抱がない、あるいは、人間が面倒だという理由でそうしないならば、他者とコミュニケーションし、応援し、投資を決定するファンダ系の長期投資がうまくなるはずはないのです。煩わしいこと、面倒なこと、大変なこと、苦労することを全部乗り越えて人生や投資というものがあるのではないでしょうか。

自身の結婚相手に高いハードルなど不要です。結婚相手は人生の共同経営者。持ち家もないなら、すぐに買うべき。子供がいないなら、すぐに作るべき。これは私の個人的な意見です。投資より、大事なことではないでしょうか。

 p.s. 親というもの – 途切れた家族旅行の記録

ついに、1995年以降の結婚生活において、2019年の夏休みは初めて家族旅行にいくことができませんでした。残念です。この夏、長男は、医学部のテストCBT(現場に出る前の仮免許のような試験)が8月末にありました。そこで、「悪いけど、勉強優先だから、家族旅行は今年はパスするわ」と言われてしまったのです。

次男はアルバイトの栄光ゼミナールの栄光の森への合宿に参加したり、東大の野球サークルの合宿があり、お父さん、今年は無理だよという。三男はバレー部の合宿が5日間ある上に、休みが15日と16日しかないという。バレーの大会もあるという。しかし、私は会社訪問が入っているので、15/16の日程もダメ。

四男は、部活があるが、比較的、余裕があるので、四男にとってかわいそうな夏休みになり、1995年以来、ずっと続いていた夏の家族旅行は2019年に途切れることになったのです。残念ですが、子供がもう、親とは旅行はしたくないよ、というサインを送ってくれたわけです。親はいつか子離れをしなければならない。今年が我が家にとっての子離れ初年度となったのでした。

 

同じ空気を吸った仲間と助け合おう

同級生は永遠の仲間です!  助け合いましょう!

2019年12月18日子育て・教育

Posted by 山本 潤