◆かぶざんまい!! 19皿目『相場急落につき、勤務時間ですがトイレに行ってきます』 by相川伸夫

執筆理念

・極力難しい言葉を使わない(使う時は注釈する)ように意識し、伝える、伝わることを重視!
・堅苦しい感じとかを全く抜きにして、ぶっちゃけトークで書く!
・資産が増える、心が豊かになる等の読み手に価値がある文章を書く!
このような理念のもとにアツい想いを書かせて頂きたく思います(^^)/

19皿目『相場急落につき、勤務時間ですがトイレに行ってきます』

新年あけましておめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願いします<m(__)m>
 
新年明けて2020年になりました!
にもかかわらず相場は毎日上下に大きく振られて株価変動が頻繁に起こっています。
嫌ですか?嬉しいですか?
という事で今日の議題はこちら!

Q、もしかして相場に振り回されていませんか?

株価が上下に大きく動くことを喜べる方は玄人寄り、もしくはトレーダー気質の高い方になると思います。
一般的な感覚としては上下に大きく動かれるのは精神的なストレスが強まるでしょう。
 
そもそもこのストレスの正体とはなんなのか!!?
これはいわば『変化・刺激』に対する身体の反応ですね。
ストレスに関しては以前書かせて頂きましたので、興味のある方はこちらへどうぞ♪

9皿目『成長には適度なストレスが必要!ストレスに感謝しよう!』

株価の変動は運用資産の多い少ないにかかわらず%で影響してきます。
ザラ場が見れないサラリーマン投資家の方は相場が大きく動くようになると『トイレ回数の増加』という行動が目立つようになりますよね!
自分があくせく働いて手に入る給料や残業代なんかとは比べ物にならないくらいの金額が今、この時間で動いている!!!
特に9時前や15時前のトイレの個室の埋まり方が顕著になるなどという、分かる人には何やってるのか手に取るように分かってしまう症状にも襲われるようになります。
 
『ドキッ!!』ってした方は残念ながら相場に振り回されていますね…(゜_゜)>
しかも振り回されているにも関わらず、強いて何かをするわけでもなく株価だけをチラチラ見てしまうというコンボにもきっとよく悩まされていることでしょう!
 
そういう事が思い当たる人に向けて今回の記事を書いています。
ストレス耐性を養う事でこれは克服出来ます!!

ストレス耐性を養う方法

ストレス耐性を付けるにしても色んな方法が世の中にはあります。
 
私が考えるストレス耐性を養う方法は誰でも出来て、効果てきめんである自信があります。
ただし、デメリットが一つ!
効果を得るには手順を踏んで、しっかりと行動に移す必要がある!!
 
運動しなくても、食事制限しなくても痩せる薬がたくさん溢れてるかのように広告されますが、そんなもん無いんです!
あくまで補助程度の効果、ないしはリスクやデメリットありきの物しかないもんです。
私自身も色々と手を出してきており、身に染みております(笑)

人は知らない物・事・世界に恐怖する(ストレスを感じる)生き物

科学の発展していない時代、人はあらゆる物・事に対して恐怖を感じました。
自然災害や肌の違い、宗教の違い、病やケガ、食べ物の安全や機械、新しい法律等々。
『未知の物に怖れを抱く』というのは生き物に備わった本能です。
 
  • 包丁が怖かった。
  • 自転車が怖かった。
  • 車の運転が怖かった。
  • 意見を言う事でどんな風に思われるか怖かった。
  • 株式投資がコワイ!!!
恐怖の多くは己の無知に起因するものです。
言うなれば、知らない物は全てコワイのです。
コワイからなるべく遠ざけようとしたり、近寄ろうとしないのです。
 
大昔、人類も他の多くの生き物と同じように火を恐れていました。
しかし、好奇心か、はたまた奇跡か。火の利便性を知った個体が生まれたのです。
すると今まで恐怖の対象であった【火】から生活を豊かにする【熱】に姿を変えるようになり、今日の人類史が始まったのだと思います。
 
今日の議題である、相場変動というストレスを緩和するためにやむを得ずトイレ回数が増えてしまう原因には以下の理由が考えられます。
  1. 『リスク』に対する知識が足りていない
  2. 自信の運用レベルで張れる『ポジション量(金額)」を超えている
  3. そもそもの経験不足からの不安感

この三つの対策をすれば相場が急落しても、相場ストレスに耐えられるようになるでしょう(^^)/

2と3に関しては文章のそのままなので、1についてのみ深く掘り下げていきます

『相場のリスク』ってなに?

金融の世界では『リスク=ボラティリティ(価格の変動率)』が用いられます。
ボラティリティは標準偏差σ(シグマ)で表され、値が大きくなるほど上下の変動の振れ幅(バラツキ)が大きい事を表す。
逆にリターンは平均成長率μ(ミュー)で表され、値が大きくなるほど期待できる収益が高いことを表しています。
見慣れない方、聞きなれない方も多いと思いますが今日の所は軽く流します。
例えば、
Q、2015年~2019年の5年間で相場(日経平均)が最も激しく変動したリスクが高かった年はいつでしたか?
という質問に対して日経平均の週足のチャートを見て、比べても中々分からないものです。
しかし、それが計算式で定量化できるのが標準偏差σの凄い所です!!
では、本題である『リスク』を知りましょう!

2019年の日経平均

↑左の画像は日経平均の終値を前日比%をそれぞれの度数分布でカウントして作ったヒストグラムです!
ヒストグラムと同じデータで騰落率がどういう経緯であったかが右側のグラフになります。
2019年は年初⇒年末で20.9%アップ
マイナスの日は106日(44.0%)、プラスの日135日(56.0%)
日次標準偏差は0.87%、年次換算標準偏差は15.2%
この年だけでは判断が付かないですね!一気にグラフを見ていきましょう!
※1、2019年に合わせてエクセルのグラフの縮尺をすべて統一しているので縮尺の影響は一切無いようにしてあります。
※2、一部の年では左右両端の『-2.6%以下』と『+2.6%以上』が盛り上がっているのは2019年に合わせている影響で、正しい書き方は範囲をもっと広げるのが正解です。

2018年の日経平均

2018年は年初⇒年末で14.9%ダウン
マイナスの日は117日(47.8%)、プラスの日128日(52.2%)
日次標準偏差は1.22%、年次換算標準偏差は19.0%

2017年の日経平均

2017年は年初⇒年末で16.2%アップ
マイナスの日は118日(47.8%)、プラスの日129日(52.2%)
日次標準偏差は0.75%、年次換算標準偏差は11.7%

2016年の平均

2016年は年初⇒年末で3.6%アップ
マイナスの日は117日(47.8%)、プラスの日128日(52.2%)
日次標準偏差は1.71%、年次換算標準偏差は27.1%

2015年の平均

2015年は年初⇒年末で9.3%アップ
マイナスの日は105日(43.0%)、プラスの日139日(57.0%)
日次標準偏差は1.33%、年次換算標準偏差は21.1%

リスクについてのまとめ

 
気付いたかもしれませんが、どの年もバラツキは多少あるもののヒストグラム(左側のグラフ)は大体左右対称で、若干右側が大きくなるようになっています。
標準偏差σの値が小さいと中央に尖った形状になり、σが大きいと左右に広がって山は低くなります。
この5年を結果論として振り返ってみた場合、どの年が最もリスクが高かったか分かったでしょうか?
まとめるとこのようになる訳です!
このように標準偏差でリスクを定量的に数値化することが出来ます。
2016年の相場がこの5年だと最も投資家泣かせであったと言えます。多くの方がトイレに駆け込んで株価を見ていたのではないでしょうか?(笑)
ちなみに誤解してほしくないので補足すると、株価が凄い勢いで上昇した年も標準偏差は上がります
とはいえ、σは『バラツキ』であり、調整も無くジワジワ右肩上がりならσは低くなります。それだけ針がブレたように激しく振れるのでσは増大するでしょう。
 
それにしても年間の騰落率に関わらず、プラスの日が優位なのはたまたま続いたのでしょうか?
…偶然ではありません。
それは株式投資はプラスである性質があるからです。
企業は成長しています。日本全体のGDPが横這いだと言われても上場企業は日本を代表するエリート企業群です!
EPSから株主に配当を払い、その残った分が企業のBPSに毎年積み上がります。
その資金でさらに事業拡大をしたり、将来の為にと貯える企業も居ます。
BPSの上昇によってPBR等の指標が割安のシグナルを出し、成長投資に振り向ける企業はEPSの上昇から成長期待も生まれます。
 
株式投資のリスクは短期的な視点で視れば大きいです。
個別株であれば一週間で30%マイナスになることもあるでしょう。
しかし、1年、3年、5年、10年と投資期間を延ばしていくとリスク(ストレス)は無くなると言って差し支えないほど小さくなるのです。
もちろん個別株なら企業分析による銘柄選別の影響は大きいですが、
◆リターン(平均成長率)であるμは時間に比例し、リスク(標準偏差)であるσは時間の平方根()に比例します。
↑長期投資において超重要!!!
 
2015年~2019年の5年平均の年率日経平均成長率は約6%でした。
今後もこの成長が続くと仮定したとして日経平均の年率標準偏差は平均20%程度です。
この場合は7年持てばリスクよりもリターンが上回っている事になります。
 
ここでの計算はあくまで過去の動きによる未来予測の一つに過ぎません。
しかし、株式投資において確かなことは暴落がいずれ来ることは過去の歴史であらかじめ想定できるという事です。
いつ来るかは分からないけど、1日で3%下げる日は毎年有り、7%下げるような暴落が数年に一回来るという事は分かります。
 
地震が来てからどうしようかを考えていては自分の身は守れません。
そのためにあらかじめ備えておくのです!!
 
急落用の監視ポートフォリオを準備しておいたり、急落が来た場合にどのくらい資産が減るか試算をしてポジション調整を検討しておいたり、日経との相関が強いかどうかを調べておく等々。
あらゆる準備が出来ます。
そうしてリスクについて準備をすることが未知を知ることであり、己の無知から来るリスクへの恐怖を知識の盾で守れば良いです!
準備が出来てさえいれば暴落はチャンスです!!
 
同僚がトイレに行っている間に同僚の仕事をササっとフォローしておき、自分は慌てず下値で買いを入れる等してどっしりと構えていきましょう♪
 
ー戦いはまず己を知り、敵を知ることからー
標準偏差や平均成長率等の説明は難しくなりがちなので今回は割愛しました。
興味がある方は是非ググってくださいな!
 
成すべきことをきちんと積み重ねていきさえすれば、運用能力は必ず上達します!!
【かぶざんまい!!】では自信と勇気と気付きと学びと安心とリテラシーとその他色々お届けしていきますので今年もよろしくお願いします♪

Q、もしかして相場に振り回されていませんか?