日銀とトヨタと長期投資 by yamamoto

今回のコロナショックで思うこと

投資家というものにはピンからキリまであるが、自分中心に自分の価値観で勝手に売りだとか買いだとか方向性を当てることが株式投資であるのだという凝り固まった古い人々が多いので、今回は、さすがに自称「投資家」と言われる人々とのコミュニケーションすることに少し違和感を持つようになりました。TWITTERはやめたけれども、わたしはFaceBookはやっていて、FaceBookもやめようかなと思っています。TVもニュースもSNSも人生にいらないかもしれませんね。見ていると誰もが損気で短気すぎて疲れてしまいます。

投資とは明治時代には放資と言われて、もともとの株式会社の仕組みからも、毎日値段がつくような代物ではそもそもないのです。自分が信じる経営者やビジネスに出資して毎年のリターンを末長く得る。それが投資の基本です。

豊田自動織機という会社がありますが、これがトヨタ自動車の大株主ですよね。豊田自動織機はトヨタ自動車が設立されたとき1930年代からずっと株主なんですね。トヨタは比較的新しい会社で1937年に設立。かれこれ自動織機という株主は83年間ずっとトヨタ自動車の株主なのです。この先1000年ぐらい株主でしょうな。そうなると現在の10000分の1の値段で出資したものが50000%ぐらいの配当利回りを今後1000年間に渡って永続するということですから、投資家というものは、なにはともあれ、1日20%程度の上げ下げに一喜一憂すべきものではないのです。50000%の配当利回りが10000年続くストーリーを楽しんだ方が堅実です。

日銀のETFの含み損はいくらなどと、くだらない質問をする人がたまにいるが、本当にわかっていない。日銀は電子マネーならばコストゼロで調達できる。そして、それをETFに投資をする。100兆円投資をすればいまなら3兆円の配当が年間得られる。この配当が100年後に100倍ぐらいになっているのだから、いまの100兆円に比べて、100年後は配当が300兆円、これが西暦5000年まで3000年以上も続くわけだから、含み損どころの騒ぎではないのです。

日本銀行はこの先3000年ぐらいは永続するし、うまくいけば40億年ぐらいは継続するかもしれない。地球がなくなっても継続する可能性があるのですよ。人類の叡智の結果として。

これを日本銀行は通貨発行益と呼んでいるらしいですが、要するに、絶対に得をするようにできている。それがわかっているから黒田先生はバンバンとETFやREITを買っているのです。REITなどは利回りが7%も8%もあるものですから、配当を再投資していけば今年の1兆円の投資で年間の配当はたったの700億円程度ですがまずはこれが国民の利益となる。そして、この700億円が100年後に100倍になっているから7兆円になっている。1年後の配当も100年後に7兆円になっている。その翌年の配当も100年後に7兆円になっている。このように考えると、1兆円が100億円含み損でどうするのだという議論は明後日の方向を向いている。わたしなら「おとといきやがれ!」といっておしまいですね。国家100年のためにいまの1兆円を10兆円にするためにやっているんだと。REITやETFは今後50億年に渡る配当を有みますが、国民に商品券配ってもすべてパー。すべて消費されておしまいです。日銀はすごいのです。通貨発行益バンザイ!

このようには全く考えることができない??? 何言っているのかちんぷんかんぷん???

損気病の重症ですね。

俺はそんなに生きないとか。俺はもう死ぬ。そんなご自身の都合を悠久の世界に持ち込まれたら、困ってしまいますよ。みんなあんたの寿命とか買いコストとか勝手にくるくる変わる価値観で地球を運営してませんので。豊田自動織機のような永遠の株主が大勢いて、その方々が、放資をされており、やっと100年、そして次の100年と、ずっと永遠に配当を得る予定なのです。永遠の配当を得る予定の方に向かって、犬がきゃんきゃん吠えるように、株価が上がったとか下がったとかは本来はどうでもよいことなのです。いや、俺は個人投資家だから、寿命があって、豊田自動織機とは違うというかもしれませんが、世の中というものは、極めて利己的な個人投資家のちっぽけな思惑などとは無関係なのです。そのことをまずは認めた上で、投資を見つめてほしいのです。

オックスフォード大学は1000年ぐらい前から講義が行われていたのですが、これがたったの1000年しか経っていない。甲子園の高校野球もたったの100年ちょっとしか。まだまだひよっこ。これから1000年続きますよ。

暴落のときに、個人投資家の多くはびっくりして、全部キャッシュにしたり、不景気がくるとかいって、不景気でも大丈夫なものを考えたりする。不景気だとかショックだとか。そういうものは長期投資にはありません。利回りがその分高くなるので、むしろ、今回は長期投資の方々は例外なく全員で涙を流して喜んでいるぐらいです。配当利回りが2%だったのが3%になったら、100年でどれだけの違いがありますか。配当の再投資利回りを入れたらどちらが有利になるでしょうか。そういう計算もできれば行ってほしいのです。嬉し涙が出るはずです。

毎日、売ったり買ったりして、それで儲けているんだという人が株式投資家とはわたしは思わないですね。日銀が100年株を持つ。豊田自動織機が100年株を持つ。そちらの方を投資だと思いますね。株はストック。売らないのが建前です。財産をつくりたいなら株を長く持てば配当が3%。場合によっては配当が成長して100年後に300%になるわけですね。会社つくって税理士雇って、200年計画、自分で数十年、子供で数十年、孫で数十年、曽孫で数十年。7−8代で200年で財産を1万倍は簡単にできます。いまの配当利回りでできます。簡単なのにできない。それは、長期で物事をデザインしていないからです。何事も100年の計で臨みましょう。