4412 サイエンスアーツ 成長するデスクレスワーカー向けサービスBuddycom(バディコム)で成長
4412 サイエンスアーツ 成長するデスクレスワーカー向けサービス”Buddycom(バディコム)”で成長
3月6日(日)にサイエンスアーツの説明会を開催。
平岡社長に登壇いただきます。
以下のリンクから申込みをお待ちしております!
https://ws.formzu.net/fgen/S16555551/
ポイント
・デスクレスワーカー向け市場が拡大中
・高機能ツール ”Buddycom(バディコム)” を提供
・大手向けで多数の実績
・置き換えがほぼ困難なサービス
・売上総利益率70%超の高収益
<デスクレスワーカー向け市場が拡大している>
”デスクレスワーカー”
という言葉をご存じだろうか。
オフィスで机に座ってはたらくオフィスワーカーに対して、
机に座らずに現場で働く労働者のことを表す。
その方たちに提供されるサービスをビジネスとする
デスクレスSaasという言葉がにわかに話題となっている
現在、オフィスワーカー向けでは多数のサービスが提供され、
すでに競合がひしめき合い、ニッチな市場の取り合いになっている。
その一方で、デスクレスワーカー向け市場はまだまだ提供されるサービスが限定され、
手つかずになっている市場である。
〇未開拓の理由
未開拓となっている理由は、利用環境と利用者の違いにある。
・オフィスワーカー向け
利用環境:PC、wifi環境など整っている
利用者のリテラシー:ITリテラシーが比較的高い
・デスクレスワーカー向け
利用環境:騒音、雑音、天候、温度変化など様々な環境
利用者リテラシー:紙やペンで作業が当たり前で、必ずしもITリテラシーが高いとは言えない
サービス提供側にとって、オフィスワーカー向けサービスは提供がしやすい。
利用環境が安定しており、利用者のリテラシーも一定レベルであり、
両面で安定したパフォーマンスが期待できる。
一方でデスクレスワーカー向けは、様々な利用環境に耐えうる製品を提供し、
PCが苦手な人のためのスマホやタブレットのアプリを提供しなければならず、
そこで安定したパフォーマンスを出さなければならない。
ということで、提供する側はオフィスワーカー向けのサービス開発に注力する企業が多数を占めた。
サービスを受ける側にも課題はあった。
デスクレスワーカー側も紙やペンが当たり前で、スマホやタブレットに対して苦手意識もあり、
受け入れに対して抵抗があった。また、現場の手順をすべて変更する必要があるなど、
変更による負担はオフィスワーカー向けサービスに比べて非常に大きなものであった。
これらのことが普及が進まなかった要因と言える。
<様々な課題を解決したデスクレスワーカー向けサービス Buddycom>
同社はデスクレスワーカー向けにトランシーバーをアプリ化し、高機能化したツール
Buddycom(バディコム)を提供する。
現場にはアプリと共に様々なアクセサリが併用されて導入が進んでいる。
強みは大きく2つ
①ラージアカウント(大手企業)に強い
②ホリゾンタル(様々な業種)で拡大して使われている
導入事例のご紹介しながら強みを理解しよう。
〇イオンリテール
【IPインカム × イオンリテール】スマホIP無線Buddycomを使った小売業の働き方改革
https://www.buddycom.net/ja/example/example-article05.html
広い店舗内で人・もの・場所を探す時間が非常にかかる。離れたスタッフとスムーズに情報共有し、
どこにあるかわからない商品を一瞬で探すことができるため、導入店舗数が拡大している。
”イオンリテール、スマホIP無線で「人・モノ・場所」を探す時間を半分以下に”
https://www.bcnretail.com/market/detail/20190116_101216.html
*記事中の”Aidio”は”Buddycom”の前のサービス名
顧客が、あるところで立ち止まって商品を見ていると、
AIが顧客が停滞していることを感知してスタッフに音声で通知、
スタッフが顧客のところに向かう。
その結果売上が200%伸びたという事例もある。
https://www.buddycom.net/ja/articles/news/news_2021-05-25.html
これらの実績が評価され1000台以上の cameraとバディコムの導入につながった。
〇ツクイ
音声とセンサーの活用事例。
介護の現場は手が使えない事が多い。
ラインでメッセージも送れないものはすぐに音声で伝えることができる。
また、介護の現場ではセンサーを使って患者様の動きを把握するシステムも出てきているが、
センサーの通知先を管理センターなどにしても、スタッフが常にセンターにいるとは限らない。
寝ている患者が動いたことをセンサーが感知してバディコムに通知する。
センサーとバディコムをつなぐことで様々なことが可能となってきている。
〇JR東海
・要求水準が高い現場に強い
交通機関での導入は24時間365日安定稼働が前提である。
導入のための要求水準が極めて高い
・他社連携が可能
新幹線の乗務員がバディコム持ち、警備員も持ち、他社を取り込んだ共通グループを作る企業間連携ができる。
〇JAL
・音質向上と軽量化と経費削減
整備作業の現場において、もともと無線機が使われていた。
アプリ化により、音質がよく、エンジンの横で使ってもノイズキャンセリング機能を活かし、
クリアに聞くことができるようになった。
また、従来の無線機から小さく軽くなり、作業負担の軽減を実現。
専用の無線機ではなくなったため1台当たりのコストを抑えることができ、節約につながった。
国内だけでなく、海外の現場でも導入が進んでいる。
<ビジネスモデル>
BtoB向けのSaasモデル
契約により前金を1年分受け取る。
価格設定は次の通り(成長可能性資料より)
特徴的なのはエコパートナーとの組み込みAPI連携。
例えばタクシーで利用されるタブレットにバディコムが搭載されて配車連絡などを共有する。
担当エリアごとのグループ設定なども可能。
タクシーの運転手と管理側の情報共有を確実でスムーズに | Buddycom(バディコム)
・従来の固定の無線機だと持ち運びができない
・配車システムは地図アプリで使っても無線機能がない
などといった問題を解消。
他にもAPI連携によって様々な利用シーンで導入が進められている。
<デスクレスワーカー向け市場が有望な理由>
冒頭で簡単に触れたが、改めてデスクレスワーカー向け市場について整理する。
デスクワーカー向けは様々なアプリやツールが開発されているがデスクレスワーカー向けはほとんどなく、
DXが全く進んでいない。
現場は手袋したまま、両手が離せないなど、様々な条件下で利用される。
導入に向けてクリアすべきハードルが高く、スタートアップもほとんど投資をしていないのが現状である。
〇同社サービスがデスクレスワーカーに受けた理由
かんたん、間違わない、速い の3点
かんたん:お年寄りでも使えるレベル シンプルなUI
間違わない:(前述のJR東海やJALなど)ミッションクリティカルな現場では重要なポイント
一分一秒を争うところで、操作ミスでアプリの立ち上げ直しがあったりしてはならない
速い:チャットや音声を文字起こしもできる
手袋したまま使え、音声ですぐにコミュニケーションし、音声は文字起こしも行う事が可能。
これまではトランシーバーなどが使われていたが音声しかない。
バディコムは、音声+映像や話したことをテキスト化したり、
翻訳も行い、外国人もリアルタイムでコミュニケーションが取れる、という多機能さがうけて、
導入が進んでいる。
<製品の特徴・強み>
〇主な機能
音声通話、チャット(テキスト化)、映像ライブキャスト、GPSを使ったMAP通話
と言ったものが機能として提供されている。
〇大企業に受けている理由
・エンドツーエンド:セキュリティの面でエンドツーエンドでつなぐことが出来ていること。
・ディザスタリカバリー対応:サーバーを東京だけでなく、シンガポール、ロンドン、北米、オーストラリアに置き、24時間365日提供している。
・企業間通信:(前述のJR東海の例のように)異なる企業を同じグループとしてコミュニケーションできる機能を実現
・アプリ設定の容易性:導入台数は数千台ということが少なくない。顧客において課題になるのはアプリの導入と管理。同社はアプリ設定を一括管理できるように機能を作り込んでいる。
〇アクセサリと同時導入で安定したパフォーマンスを実現
社内で機能開発を行う。現場で利用できるサービスはほとんどがスマホだけでは実現できず、
ほぼ100%近くの場合、アクセサリを購入している。
アクセサリは数年ごとに買い替えになることが多く、フロービジネスでありながら、
ストックの要素もあわせもつ。大企業向けであり、
安定したパフォーマンスを提供しなければならないため、
質・性能を重視しほぼ日本製を提携先から仕入て提供する。
<高収益の要因>
売上総利益率は70%超の高収益を実現している。その要因の一つは安定したサービスを提供することで、サポートが最低限の人員で済むこと。もう一つは上記の通り、アプリに合わせてアクセサリーを提供していること。まとまった台数を提供できることで低価格で仕入れることが可能である。
以下、有価証券報告書からの抜粋
〇収益の安定性が高まる
一度導入すれば、乗り換えの選択肢はほぼなく、契約の継続につながっている。
サブスクリプション売上比率は年々高まり、2022年8月期の計画では81.6%まで高まる見込み。
<業績>
〇第1四半期
第1四半期は売上高111百万円、営業赤字15百万円。ARR(Annual Recurring Revenue)は299百万円と前年同四半期比で+56.4%となっている。新規顧客のID獲得が順調に拡大していることが寄与した。
〇通期見通し
2022年8月期の会社計画は売上高414百万円、営業損失91百万円。
成長に向けて、エンジニアの採用を強化、開発への投資を継続する。
デスクレスワーカー向け市場が拡大する中で、大手向けに着実に実績を積み上げる。
<バリュエーション>
時価総額 209億円
株価 6,230円
会社予想EPS -30.26円
無配
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