理論株価010 投資タイミングを評価します
理論株価クイズ 010 投資タイミング
理論株価クイズ:最近、成長率を扱っておりますので、ついでにモメンタムを評価する手法を紹介します。
(問題)
投資のタイミングを一系列の時系列データを使って評価してください
(解答例)
モメンタムの評価をします。
時系列の業績列、もしくは配当列を一系列決めます。少なくとも3つの標本が必要となります。2つは過去のもの、1つは予想値を用いるとよいでしょう。
それらをx1,x2,x3とします。x1とx2が実績値。x3が予想値です。(x1,x2,x3>0)
xkたち(k=0,1,2,3)は配当や売上や客数など零より大きな数です。さて、3つの標本から2つの標本成長率が算出できます。それらはg3= x3/x2, g2= x2/x1です。これらの成長率の変化率の差がモメンタムです。m3 = g3-g2= x3/x2 – x2/x1 です。m>0となるとき投資タイミングがよいと判断できるでしょう。(株価が上がっておらず、予想値x3が正しい場合に概ね良好のはず)
x3/x2 > x2/x1 であることを確かめて投資をするとよいでしょう。
n個の時系列データから(n-1)個の成長率が計算できます。(n-2)個のモメンタムが計算できます。
モメンタムが変化することが株価を変動させる
理論株価クイズ009では等加速度運動EXP(gt)を扱い、時間に比例するリターンを扱いました。リスクフリー投資です。成長率がどの期間も一定であることは株式投資においては想定できず、時間とともに大きく変わるg(t)という変数を扱います。当然、g(t)-g(t-1)がプラスであれば加速度はプラスなのですから、m(t)=g(t)-g(t-1)>0となるtを予想することが投資タイミングを測ることです。今期予想がどうなのか、今期から来期にかけてどうなのかと連続してモメンタムm(t)を予想していきます。プラスと思っていたモメンタムがマイナスに転じるとき、リスクが生じます。
モメンタムがよいとは?
モメンタムがプラスのケースは以下の3通りです。
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