配当利回り投資の選別(具体的に選んでみよう) by Ono

株価の下落によって魅力的な配当利回りの企業が増えてきました。

まだまだ株価のボラティリティは高い状況は続くと予想されるなかで
配当利回りはボラティリティを抑制する要素として大きい。
大型株は事業の安定性が高く、配当利回り投資に適していると考えます。

具体的にみてみましょう。
ちょっと厳しめの条件
みなさんそれぞれで条件を緩くしたりしてみてもよいでしょう
ただし、下に書いた重要と考える①~③はしっかり見てくださいね。

・配当利回り 4%以上
・営業利益率 8%以上
・時価総額 3,000億円以上
・自己資本比率 30%以上

でスクリーニング(記念配当などを除き)

2914 日本たばこ産業
1808 長谷工コーポレーション
4927 ポーラ・オルビスHLDG
6954 ファナック
4004 昭和電工
7731 ニコン
6301 小松製作所
4502 武田薬品工業
6113 アマダHLDG
5108 ブリヂストン
9201 日本航空

同じ業界がいない、高配当ポートフォリオができそうですね

スクリーニングでできないが重要と考えるのは
①過去の配当利回りの水準と比べて今の水準は?
②業績悪化時に減配などしていないか
③配当性向
いくつかみてみます。

1808 長谷工
株価 1,390円
MC 4,180億円
①5.76% 過去最高水準 〇
②1995年ごろ、バブル崩壊後に債務免除等、危うい状況あり △
③30%
2014年3月期から配当開始
その後、特別配当などもあり、増配を継続
中期経営計画では
・年間配当下限を70円で安定配当
・総還元性向 40%

4927 ポーラオルビス
株価 2,064円
MC 4,720億円

*2010~2019年9月までのグラフ

①5.62% 過去最高水準 〇 (過去最高は3.5%程度)
②2018年 特別損失を計上した際も減配することなく 〇
③88.5%
今期計画に対して配当性向88.5%と高いものの
自己資本比率80%超
と資金は配当原資は潤沢

もちろん、インバウンド需要の減少による業績悪化懸念もありますが
リスクを踏まえながら改めてじっくり見てみるチャンスかと

6954 ファナック
株価 17,970円
MC 3兆6,664億円

①5.62% 過去最高水準 〇 
②利益の変動に合わせて配当を変更 ×
③60%

 

4004 昭和電工
株価 2,332円
時価総額 3,491億円


①5.57% 過去最高水準 〇 (過去 2009年に4%程度が最高)
②利益の変動に合わせて配当を変更 2016年無配 ×
③21.1%

7731 ニコン
株価 1,109円
時価総額 4,445億円

①過去最高水準 5.41% 〇
②利益の変動に合わせて配当を変更 ×
③124.5%

6301 コマツ
株価 2182.5円
時価総額 2兆1,222億円 

①5.04% 過去最高水準 〇
②リーマンショック後の悪化時に減配その後なし △だが
当時に比べ競争力を高め、体質強化されており 〇
③57.7%

4502 武田薬品工業
株価 3,763円
時価総額 5兆9,318億円 

①4.78% 2012年ごろに6%近い水準も △
②180円を維持 〇
③- 赤字

*赤字で180円を維持し続けることには不安あり
とすれば配当だけで見た場合、魅力的な水準とはいいがたい

6113 アマダHLDS
株価 1,008円
時価総額 3,710億円 

①4.44% 2008年ごろに5%近い水準あり ×
②減配あり ×
③51.1%

5108 ブリヂストン
株価 3,606円
時価総額 2兆5,736億円

①4.44 過去最高水準 〇
②リーマンショック後減配 △
③40.9%

9201 日本航空
株価 2,678.0円
時価総額 9,191億円

①4.11% 過去最高水準 〇
②業績に合わせて変動 ×
③32.3%

 

新型コロナウイルスの影響がこれからどれだけ出るかわかりません。
ただし、長期的な企業価値を大きく変えるものではないでしょう。
企業のマネジメント、社員の皆さんは今この瞬間にも、どうすればよいか考え
対応しているはずです。

投資家としては、見守り、応援するしかないのです。

 

コラム, 成長株投資

Posted by ono