7371 Zenken コンテンツマーケティングとインド人材で人材不足の社会課題を解決

7371 Zenken レポート

・コンテンツマーケティングでユニークな仕組みを創る

・インド人材で日本のIT人材不足の解決に寄与する

・2事業の拡大に注力

 

パーパス:”そこにない未来を創る”

 

〇社長

林順之亮社長

〇沿革

1975年 語学領域に特化した学習教材出版で創業

1988年 全研本社に商号変更

*林順之亮社長はオンラインPCのパソコン教室に関するFC事業で全研本社にジョインした

2000年 IT事業へ転換

2016年 サイシード社を買収

2017年 「リンゲージ日本語学校」を開校

2018年 コンテンツマーケティング事業を主力とし、祖業である語学関連とのシナジーを活かして海外IT人材事業に進出した。

2021年 マザーズ上場

2021年 英会話スクールをNOVAホールディングスに譲渡。

2022年 海外介護人材事業を開始。

2023年 スタイル・エッジと資本業務提携、子会社サイシード(AIチャットボット、ワクチン予約接種システム)を譲渡

2024年 アイリッジとの業務提携

2023年5月 サイシード社を譲渡

 

*有価証券報告書

https://global-assets.irdirect.jp/pdf/securities_report/batch/S100RWQ4.pdf

 

〇社名の由来と社名変更( 旧社名 「 全研本社株式会社 」 → 新社名 「 Zenken株式会社 」)

旧社名 「 全研本社株式会社 」 の社名の由来

1975年に創業者は「ワールドミネル株式会社」という名前で子ども英会話事業を起業したが、教育事業の多角展開によって1983年「全国教育研究所」という社名に変更した。その後、さまざまな販売会社の事業買収によって、次々とたくさんの販売会社ができるようになり、販売会社と本社を区別するという意味で社名に「本社」を付け、「全研本社株式会社」となった。

2023年10月、今後、より一層グローバルに事業を展開していくことを見据えて社名を「 全研本社株式会社 」 から 「 Zenken株式会社 」 に変更した

<事業内容>

セグメントは

・マーケティングセグメント

・海外人材セグメント

・不動産セグメント

に分かれる。

沿革のとおり、創業事業は語学教室の運営や学習教材の出版だったが、2000年にITと語学の融合をテーマにIT事業を開始し、ウェブマーケティングによる集客支援のコンテンツマーケティング事業を主力事業とした。その後、語学事業を売却。セグメントの変更を実施し、現在の3事業となった。

日本において生産年齢人口の減少が深刻化し、長期的な労働力不足の拡大が社会課題となっており、この社会課題の解決に取り組めるように事業展開と経営資源配分の見直しを行い、「マーケティング」と「海外人材」を注力分野と定めた。

 

以降では主力事業である ” マーケティングセグメント ” と、成長事業に位置づける ” 海外人材セグメント ” について解説する。

<特徴>

〇マーケティングセグメント

主にWEBを用いて営業面の労働力の減少を補うべく、 コンテンツマーケティング事業とメディア事業の連携により事業を推進している。特にターゲットとしてはニッチな市場の集客メディア制作を手がけている。

特徴は

・ニッチかつBtoBにフォーカスする

・顧客企業の特徴を明らかにする

・ワンストップで提供する

 

・ニッチかつBtoBにフォーカスする

ニッチを狙う理由について以下のように説明している。

”情報格差があるニッチ市場を積極的に見つけ出し、専門性の高いメディアを作る。

ニッチ市場と聞くと、あまり魅力的でないように感じるかもしれませんが、市場規模は小さくとも、その数は膨大にあり、常に一定の需要があります。また、商品やサービスを供給する企業もしのぎを削って日々進化しており、最新の情報をできるだけわかりやすく提供するメディアの役割はとても重要です。

市場規模は小さくとも、世界トップシェアの会社が、日本にはたくさん存在しています。そんなグローバルニッチトップ企業を1社でも多く輩出すべく、当社は、その市場における専門性の高いメディアを作り、売り手と買い手の最適なマッチングを促進して、市場を活性化することに従事してまいりました。”

https://www.zenken.co.jp/marketing-business/global-niche-top/

 

単価が高く、WEBによる集客へのニーズが旺盛なBtoB業種に引き続き注力

BtoB(電機・機械等)の業種については、既存のメディアと比較して規模が大きくなるケースが多い。 

BtoB市場全体は広大な市場である一方でニッチなジャンルに絞ると専門メディアがない市場が多く存在する。しかし、どの市場や企業においても、「深く知りたい」、「比較検討したい」というニーズがある。そんなニッチかつBtoBの業種の開拓を進めることで競争力を実現している。

・顧客企業の特徴を明らかにする

コンテンツマーケティングの特徴はクライアントの特徴や強みを明らかにするWEBの集客メディアを制作・運営し、目的が明確な「意欲ある」ユーザーに遡及すること。その結果、コンバージョン率の高い集客を実現し、自社の営業人員に頼らない効率的な営業活動が可能となる。

コンテンツマーケティングは、特定の市場における企業の特徴を明確に示すための集客メディアを制作することに特化しています。特に、地域限定や専門性の高いコンテンツを提供することで、興味・関心が高いユーザーを対象に精度の高い情報を提供し、高いコンバージョン率を実現しています。これは大手ポータルサイトと異なり、専門性に特化し、リード提供モデルに依存しない独自のアプローチです。

コンサルティングに寄り、顧客の情報を深掘りし、クライアントの特徴や強みを明確にする。
その特徴や強みに絞った専門情報を掲載する集客メディアを政策、運営する。
ユーザーニーズとクライアントが有するバリューを結び付け、コンバージョン向上に寄与する

同社がこだわるのはニッチな市場にフォーカスして内容の深い専門メディアを創り上げること。SEOにおいてもより専門性の高いキーワードに焦点を当てて、来訪時点で強い関心を持っているユーザーを集めることでコンバージョン率を高めている。

 

・ワンストップで提供する

質の高い、専門性の高いメディアを制作するためにコンサルティングから運用まで一気通貫で提供できる体制を構築している

ニッチ市場のWEBサイト構築を実現するライターステーションを自主運営。

ライター募集メディア「ライターステーション」(2024年3月末で1300名超の外部ライターが登録)を自社運営し、あらゆる業種の専門的なメディア制作に対応できる用に多数のライターを安定的に確保している

また、様々な分野の専門ライターを活用し、特定のニッチ市場に適した高品質なコンテンツを提供しており、これにより、商品やサービスの魅力を伝え、営業力が低くても効果的に目標顧客を獲得できると評価されています。これまで8000メディア以上の専門メディアを開発・運用し、BtoBの小規模で非常に専門性が高い市場にも対応している。

クライアントの業種に応じて関係法規に準拠しているか顧問弁護士指導の元リーガルチェックを行う体制を構築している。

・KPIの動向

注力するBtoBが50%を超え、結果が表れている一方で、メディア件数の減少が課題として顕在化している。

下方修正の要因ともなったことだが、成長事業への人材シフトにより、受注が伸び悩んでいる。

 

〇海外人材セグメント

海外人材セグメントでは、海外人材事業として、主に海外のIT人材、介護人材を国内企業へ紹介し定着を支援(語学教育等)す ることにより労働力の減少を補うべく事業を推進する。具体的には、従来の海外IT人材事業と海外介護 人材事業、語学(法人向け語学研修事業、留学斡旋事業、日本語教育事業)の連携を強化して事業を行う。

教育事業と人材事業に分かれる

教育事業 : 法人向け語学研修、留学斡旋、日本語学校の運営等

人材事業 : IT・介護の海外人材紹介

 

第3四半期時点の売上割合は 教育事業と人材事業でおよそ6対4

*第3四半期時点の累計売上高は教育事業633百万円、人材事業417百万円。

人材事業の特徴は2点

・インド上位大学との提携

・中途人材は採用マッチングプラットフォーム(Yaaay イエーーイ)を活用

インド南部の都市でハイテク産業の中心地である、ベンガルールの上位大学と提携し、大学内にキャリアセンターを設置し求人を紹介し、DX市場を支えるIT人材を育成し提供する体制を持つ。現在48大学と提携し、1.7万人が求人登録中。(2024年3月末時点)

日本企業への就労を希望する学生と、IT人材不足の日本企業とをマッチングする。

中途採用の人材紹介では、2022年10月に試して採用できる新しい採用プラットフォーム「Yaaay」をリリースし、世界中に存在する日本企業への就労を希望する海外IT人材を集めた豊富な登録人材データベースを活かし て、即戦力となる海外IT人材と日本企業とのマッチング機会の拡大にも取り組む。

ミスマッチを防ぐために ” トライアルワーク ” を採用

トライアルワークに寄り、業務において応募者のコミュニケーション能力や仕事への姿勢、
例えば「報連相」がしっかりできるか、また間違いを指摘されたときにどのように受け止めるかを知ることができる。

https://pr.yaaay.jp/lp1/

採用プラットフォーム ”Yaaay(イエーーイ)”

 

介護の海外人材事業に関しては、 2023年3月にインド国家技能開発公社( National Skill Development Corporation、以下NSDC)の100%子会社であるNSDC International Limited(以下NSDCI)と覚書を締結したこと等もあり、22人の人材の内定承諾を得た。

<業績>

第3四半期累計は前年同期比で減収減益。

2024年6月期の第3四半期は売上高4,253百万円(前同比-23.5%)営業利益304百万円(同-57.4%)と前期比で減収減益となった。売上高はサイシードの全株式を2023年5月に譲渡し、連結除外となったこととWEBマーケティング事業の受注減が影響した。営業利益ではWEBマーケティング事業の人件費の増加と海外人材事業の先行投資が影響し、営業減益となった。

<通期見通し>

下方修正後の計画に対して、利益ベースで通期見通しに対して超過達成。

通期計画は売上高5,756百万円(前期比-18.5%)、営業利益292百万円(同-65.9%)と減収減益の計画だが、第3四半期累計業績の計画に対する進捗率は売上高が73.9%、営業利益は超過している。利益については予想値を上回ったが、見通しの修正はせずに据え置いた。

      

 

・下方修正の要因

2023年11月14日に業績見通しの下方修正を発表し、併せて中期成長戦略の数値目標を取り下げた。下方修正の理由として売上トップクラスの営業人材を、成長事業(海外人材事業)に異動したことにより、当該人材の売上が剥落し、代わりの営業人材の確保と育成が間に合わなかったと説明している。KPIでも示した通り、受注が伸び悩んでおり、立て直しが急務となっている。

*業績予想の修正および役員報酬の減額等に関するお知らせ 

https://global-assets.irdirect.jp/pdf/tdnet/batch/140120231113587566.pdf

 

<成長戦略>

2セグメントそれぞれで特徴を活かし長期的な成長を目指す。

〇マーケティングセグメント

メディア単価の高いBtoB業種の取引先開拓に注力。

メディア単価の向上、顧客数の拡大、メディア継続期間の長期化によりWEBマーケティング事業を一層の拡大を目指す。前述のとおり、主に専門メディアの少ないニッチな市場(例えば、電機・機械等のBtoBの業種)の開拓に注力。また、BtoB(電機・機械等)の業種については、既存のメディアと比較して規模が大きくなるケースが多く、 まだ専門メディアのない業種も多いため、同社の強みとして引き続き市場開拓を進める考え。

 

〇海外人材セグメント

海外IT人材事業については新卒採用においては取引実績が積みあがっている状況。
介護人材事業については2023年7月にインド政府機関と人材紹介に関する業務提携契約を締結した事に寄り内定が出ている。

両事業について、拡大を進める。

・アイリッジ社との業務提携

海外IT人材事業においては2024年2月9日、株式会社アイリッジとの業務提携を発表。
株式会社アイリッジは東京グロース市場に上場するO2O ソリューションの提供を中心としたインターネットサービスの
企画・開発・運営を行う企業。(証券コード3917)

アイリッジ社と協働し、インド・ベンガルールのIT人材を活用した開発チームを供給するもので海外IT人材事業の成長を後押しする提携となる。

アイリッジは獲得した人材を活用した開発チームを組成し、日本企業で即戦力として活躍できる状態で供給する役割を担う予定。企業への海外 IT人材開発チームの提供方法は、受託開発支援と内製化支援の 2 パターンを想定
受託開発支援は、ベトナムを中心に日本企業の活用が広がるオフショア開発体制をインドで展開するもの。
内製化支援は企業のシステム開発内製化をインド拠点のセットアップからサポートする。

<バリュエーション>

時価総額 63億円

株価 511円 (2024年5月17日 終値)

会社予想PER 27.14倍

会社予想EPS 18.83円

予想配当利回り 3.3%

成長株投資, 銘柄研究所

Posted by ono