9325 ファイズホールディングス ー調査メモー

ファイズホールディングス(9235)の調査メモです。

この記事は面白そうな企業を見つけたらとりあえず調べてみて、その記録を書くためのものです。

基本的に公開情報を元に作成します。インタビューなどは行っていません。

EC専門の物流受託が主な事業

有報 を見ると

ECサービス利用者がECサイト運営企業に商品を注文した後からECサービス利用者への商品宅配までの物流を一貫して手がけております。・・・メーカー拠点のオペレーションコンサルティング業務及びオペレーション業務、ECサイト運営企業の拠点への輸送・・・・・商品をピッキング、梱包、仕分けし・・・配送会社の拠点に輸送します。・・・配送会社内拠点にて配達先をさらに細分化して仕分けます。

また、ECサイト運営企業からECサー ビス利用者への商品の宅配も行っております。

と、あります。

東洋経済オンラインには

ファイズは昨年までアマゾンのデリバリープロバイダのうちの1つだった。人材派遣会社・ヴィ企画の3PL(物流の一括請負)部門が独立する形で2013年に設立され、アマゾンを主要顧客とした3PL業務を中心に成長を遂げ、派遣やデリバリーサービスまで事業領域を広げてきた。

もともと同社がアマゾン社の下請けであったことが書かれています。

ハコと設備だけ用意してくれればあとはこっちでやりますよ。と言うやつです。ECサイトには嬉しい。

売上とROIC

(千円単位)   2018年3月期 2019年3月期
利益 売上 ¥7,428,333 ¥8,448,023
  営業利益 ¥469,601 ¥187,167
  営業利益率 6.32% 2.22%
       
投下資本 短期借り入れ ¥0 ¥291,240
  リース債務 ¥52,639 ¥25,074
  株主資本 ¥1,084,791 ¥1,227,192
       
  実効税率 30.50% 30.50%
  ROIC 28.69% 8.43%

なんじゃこら・・・計算間違えたかな・・・?

19年度で恐ろしく利益が減っています。

決算スライドに答えがありました。

なるほど、人材採用とシステムの開発。悪い要因ではないですね。投資がなければROICも利益率も同じ水準?

悪くはありません。ただ2020年3月期2Qでも同じような理由で減益しています。投資が続く限りは株価も冴えないかも?

もう一つの懸念

当社は、ECソリューションサービスを主たる事業としているため、特定の取引先に対する依存度が高くなる傾向に あります。最大手顧客であるアマゾンジャパン合同会社への第6期事業年度の売上高は、当社売上高の64.7%を占め ております。

約54億円がアマゾン向けの売上です。

「アマゾンで物流やってます」はかなりの宣伝効果になります。

がアマゾンがあれだけ大きいと「物流ウチでやるからいらないわ」

とか

「もっと値段下げてよ」と気軽に言われる可能性があります。

アマゾンがスイッチング・コスト をどのくらいと考えているのかが問題です。

財務データ

財務データを見てみましょう。

短期借入があるぐらいで、現金もあります。売掛金もそうそう回収不能になりそうにありません。

CFも悪くはないですね。でも一番左は有価証券の取得によるマイナス。有価証券はこのあとの期の2Qで売り払っています。

成長性のある会社なら財テクするのはやめて本業に投資してほしい・・・

 

まとめ

・本業はとても順調そうです。

・減益は投資目的の減益なのであまり心配する必要はないかも。

・ほかの売上を上げてアマゾンの売上をどれくらい下げていけるかが課題です。

銘柄研究所

Posted by 古瀬雄明